<作品・ピランPiran(Slovenia)& KALOKALOHOUSEについて>
Piran ピラン。 アドリア海沿い、イタリアとクロアチアの間に位置するスロヴェニアの港町。
18世紀の作曲家ジュゼッペ・タルティーニを輩出した地であり、ヴェネツィア共和国の支配下で発展したイタリアの色濃い
町です。
街の中心、タルティーニの銅像の立つタルティーニエフ広場。 広場周辺には、ゴシック、ルネッサンス、バロック等々の
様式の建築も残ります。
これは広場に面したホテルTartiniの窓からの景色を描いたもの。 青空に映える白い広場と家並が素晴らしい眺めでした。
ここはハーバー沿いにある広場で、この手前には海が広がっています。
スロヴェニア。ほんの一日の滞在でした。 イタリアを素朴で優しいパステルカラーに彩ったようなこの国は、私の想い出
の中にひっそりと、でもしっかりと残っています。
この作品は、2014年初夏の茅ヶ崎での個展 ”Verso il mare” 「海へ」の為に描きました。 丘の上から海に向かう風と光、
海に向かう私の気持ちを斜めの線で表現して地塗りをし、そこから描き始めました。
夏に向かう季節、しかも大好きな「カロカロハウス」での個展という事で「Verso il mare」のテーマが必然的に決まり、
その気持ちを込めた作品を何ヶ月もかけて準備しました。 これはそのうちの1枚。
いろいろな青、藍、碧。セルリアン、ターコイズ、コバルトブルー等々。 今思えば、夢のような楽しい制作期間でした。
そして茅ヶ崎のカロカロハウス。 残念ながら今年の6月末で閉廊しました。 本当にありがとうございました。
湘南に戻ると訪れる、私の帰る場所。素敵な出会いもたくさんありました。 またそのうち、海を感じる展示をさせて
いただきたいと思っていたけれど。。。
でも、あのような展示が出来たのは、本当に良かったとつくづく思います。
そして、あの場所にかかわる方々が皆、ここで一区切りして、次のステップに楽しく向かって行ければ良いな、とも
思っています、それぞれ、でも時々は一緒に。 うまく言葉に出来ないのだけれど。
それに私も参加させていただければうれしいです。
たくさんの素敵な想い出とそこで繋がった人達は、ずっと私の中に残り、これからもいろいろなかたちで育って行くでしょう。
旅の記憶と同じように。