2013-07-25

展示情報 / EXHIBITION ・ 2つの香りについて




<海の香り、フランスへの回帰>




今回、フランスの海へ帰るきっかけとなった、ラルチザンパフュームの2つのフレグランス。


そのひとつANANAS FIZZは、華やかでシックなリゾートを思い浮かべる香り。 インド洋に浮かぶ楽園の島、仏領レウニオンを
イメージした香水。

ラム酒を一滴垂らした爽やかな果実のような、カクテルのような。 柑橘系のジューシーな香りと、ほのかに残るウッディーな
雰囲気。 魅惑的なフレンチ・バカンス。

リゾートの海の感覚です。 きっかけとなる出会い、始まり、ちょっとワクワクする予感。それでいながらさっぱりとニュートラルな。
南の海に浮かぶフランスの楽園をイメージしたとの事ですが、私はそこに、紺碧の地中海と重なるものを感じます。

夏の太陽の下で感じる、心地よい風。 夜の煌めく星空と、海に映る月。 マリンブルー、ターコイズ。 エメラルド、コバルトブルー。
様々な鮮やかな青。





<カシ CASSIS(地中海 la Méditerranée)>

 







もう一つはCÔTE D’AMOUR。 フランス大西洋岸を思い出します。

果てしなく永遠の海、広々とした浜辺。 フルールドセル・塩の香りと野生の花々、ローズマリーやエニシダ、そして松や流木。
白い砂とゲランドの塩をも思わせる、ほのかにソルティーで優しいフレグランス。 心に染み込む神秘的な香り。

ANANAS FIZZよりも、もっと内面的な世界、自分の中にある海のイメージです。

潮の香り漂う静かなATLANTIQUE(大西洋岸)。 人のいない海辺の風景。 穏やかな風を感じ、荒い波の音だけが静かに
こだまする、永遠の、白と青の世界。

静かで深い愛情、人の原点にある優しさ。 癒しの感覚。 穏やかで透明な、柔らかい薄い青色で描きたくなります。








<ラ・ロシェル LA ROCHELLE(大西洋岸 Atlantique)>
 





この2つの香りは、それぞれに全く違うフランスの海を表現しています。 その時々でそれぞれを纏い、想いを馳せながら描いてみました。










(Photos: from blog of l'Artisan Parfumeur Japon)






2013-07-21

展示情報 / EXHIBITION (銀座三越 / GINZA MITSUKOSHI)




<"Seville à l’aube” & “le retour à la mer”@銀座三越・フレグランスコーナー>

 

 


<セヴィーユSeville> 

 

 
本日より1週間、銀座三越(1階フレグランスコーナー)にて作品を数点展示しています。

ラルチザン・パフューム表参道で個展中の"le retour à la mer"(フランスの海)シリーズの香り"CÔTE D’AMOUR"/
"ANANAS FIZZ"に加え、昨年もプロモーションと個展をさせていただいた"SEVILLE À L'AUBE"(セビーリャの夜明け)の
フレグランスのキャンペーンです。

銀座三越では、2年程前にも、"MANDARINE"に寄せてシチリアの作品を制作し、展示しました。

フランス・イタリア・そしてスペイン。 それぞれの土地に表現しつくせない想い入れがある中、このような制作の機会を
いただける事はとても嬉しく。

三越のフレグランスコーナーは、交差点入口から入りエスカレーターへ続く通路の横。 とてもオープンなスペースですので、
ぜひお気軽にお立ち寄りください。

銀座三越は7月27日まで、表参道は31日までとなります。 よろしくお願い致します。
 



<コンカルノーCONCARNEAU、ブルターニュ(ATLANTIQUE)>




À Ginza Mitsukoshi, mes tableaux sont exposés au rayon de parfums (au rez-de-chaussee).
À partir d’aujourd’hui jusqu’au 27 juillet (SA).
Pour les 3 parfums de l'Artisan Parfumeur, une serie de la mer française ("Côte d'amour", "Ananas Fizz"),
et "Séville à l'aube" pour l'Espagne.
Je serais très heureuse si vous appreciez l’ambience detendue, mon travaille et mon image pour les parfums
de mes favorites.






 


My works are now exhibited at Ginza Mitsukoshi from today until the 27th July.
At the fragrance corner of 1st floor. One of my picture for "Seville" and some for the seaside of France.

I would be very pleased if you can enjoy the relaxing atomosphere and my works, together with my favorite fragrances!









 



2013-07-15

旅 (VOYAGE) ・ フランスの海について / プロヴァンス (PROVENCE)




<地中海・プロヴァンス / マルセイユ、カシ (Marseille & Cassis / Provence)>







<マルセイユ・旧港>
Le vieux port, Marseille 





マルセイユ、旧港。

窓から旧港とノートルダム・ド・ラ・ギャルド教会を臨むその眺めは、印象派やフォーヴィスムの絵にも描かれている風景。
ずっと憧れていました。

この前訪れた時は、旧港に面したホテルのテラスからずっとその風景を眺めていました。
遠い昔、初めての欧州旅行の時に立ち寄った、思い出深い町です。 生まれて初めてのフランスでした。
それ以来、長い時間が経ってからの訪問。

雑然とした市街地、それを丘の上から広々と見下ろす景観。 デュマのモンテクリスト伯のイフ島。
他のフランスとは違う独特の雰囲気。 本当の港町を感じます。

 そして、ブイヤベース。 港には魚市場が並び、旧港の正面~左手の教会の麓にはレストランやカフェが立ち並び、食欲をそそります。

パスティス(プロヴァンスのリキュール)やミュスカ(デザートワイン)を飲みながら港を眺め、まったりと時を過ごしました。

見どころはいろいろありますが、旧港の風情と想い出に浸るだけで為す術なく、いつの間にか時間が経ってしまった感あり。

日本を発って3日目。マルセイユで羽を休めて体勢を建て直した後、バスでカシへ向かいます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 

 <マルセイユの街をイフ島より臨む>
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 <大好物のムール貝とプロヴァンスの白ワイン♪>
Moules Frites avec le vin blanc provançal
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
<旧港の魚市場>
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 <ノートルダム・ド・ラ・ギャルド教会の丘より旧港と市街を臨む>
La vue sur Marseille (de la colline de l'Eglise)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 <旧港 / Vieux Port>
 
 
 
 
 
 

カシCassisは、オシャレで可愛らしいリゾート。
カラフルで可愛らしい家並と青い海、そして背後にそびえる岩山とのコントラストが魅力的。 のんびりと雰囲気を楽しむにも最適。

カランク(断崖絶壁と入江)をみるクルーズも出ています。 青い海の上、壮大な自然の地形の美を船上から堪能出来ます。

クルーズの後は、ハーバーに並ぶレストランのメニューを物色。 季節なら牡蠣や貝の盛り合わせにレモンをかけて、キリっと冷えた
白ワインと一緒に楽しむのも手。 セルリアンブルーの青空と、ターコイズの海を満喫しながら。

もう、このまま時間が止まってくれればいいのに、という感じ。そうやって、幸せな午後は過ぎて行きます。


 
 

 



<カシ Cassis> 











<カシ Cassis。青空と海、岩山と丘の上の家並のコントラストが魅力的です。> 





















<カランク巡りのクルーズ船より> 










<後ろに迫る山の岩肌が、とてもプロヴァンス的な風景> 







 


 






























<鉄道駅 La Gare de SNCF>

 
 
 
 
 
 
 
 




2013-07-10

展示について(EXHIBITION) ・海への想い




<海への回帰 le retour en France, à la mer>

 

海のある風景。フランスの海辺、海岸線。

私にとって、海は常に戻る場所です。 海を眺めたり、海のことを想ったりすると心が落ち着きます。

風に吹かれて水を感じ、波の音を聴きながらの散歩。 何も考えず、ただひたすらその雰囲気に浸る。
眼をつぶって両手を拡げると、空気に溶けてしまいそう。 ずっとこのままでいたいと、幸せを感じます。 ひとときの永遠。

そうして心は、大西洋、地中海、大好きなフランスの海を旅して来ました。

そこにはそれぞれの特色、個性、語り尽くせない魅力があります。 その時々で、表情も変わる。
彼の地に想いを馳せ、心が浮遊し、ただひたすら漂う。

そんな気持ちを表現しようと、様々な青を中心に描いてみました。アトランティックと地中海を行ったり来たりしながら。


今回の展示は、ラルチザン・パフュームの、そして私の原点であるフランスへ回帰する旅です。

Le retour en France, à la mer、フランス、海への回帰。 CÔTE D’AMOURとANANAS FIZZ、2つのフレグランスと共に。





 
 
 
 
 


2013-07-07

旅 (VOYAGE) &展示情報 "le retour à la mer" 「海のある風景」




<"le retour à la mer" 「海のある風景」 @ラルチザン・パフューム表参道>

 

フランス、私の原点となる場所。 いつも戻りたいところ。 そろそろ帰ってみようかと思っているのですが。

ちょうどそんな頃、ラルチザン・パフュームから夏の展示の依頼をいただきました。
「そろそろラルチザンの原点であるフランスに戻ってみようと思った」との事。 思うことはいつも同じようです。

テーマは「フランスと海の風景」。 フランスの海をテーマにした、夏の2つの香りに合わせて。

ANANAS FIZZ とCOTE D’AMOUR。それぞれ、リゾートの海とアトランティック(大西洋)の海をイメージした魅力的なフレグランス。


フランスの海は、場所毎にそれぞれの顔を持っています。
地中海と大西洋の沿岸とでは、風も光も空気も香りも、全く異なります。 そしてそこから感じるイメージと色彩も。
それぞれが心地よくシンプルでありながら、複雑で神秘的。 魅力は尽きません。

今回は、この2つのフレグランスを纏いながら、心はフランスの海に戻り、心地よい風を感じ、漂いながら描きました。
様々な顔を持つ、様々なフランスの海。



"le retour à la mer" 「海のある風景」
7月10日(水)~7月31日(水)11:00-20:00
「ラルチザン・パフューム」 表参道本店にて。(東京都港区北青山3-6-26 TEL: 03-6419-9373)


ラルチザンのブログにも掲載されています。
http://lartisanparfumeurjp.blogspot.jp/2013/07/le-retour-la-mer.html


 


 



 
 


<カルヴィCalvi、コルシカ la Corse>
 
 
 
 
  
 
 
 


<カルヴィ郊外、コルシカ la Corse> 


 
 
 
 
 



 <バスティア Bastia、コルシカ la Corse>











<コリウールCollioure、コートヴェルメイユ>










<マントン Menton、コートダジュール> 










<カシ Cassis、プロヴァンス> 


 
 
 
  
 



<マルセイユ Marseille、プロヴァンス>


 
 
 
 
 
 


 <サン・ジャン・ド・リュズ St.Jean de Luz、バスク>
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2013-07-04

旅 (VOYAGE) ・ フランスの海についてⅡ


 

フランスは、地方毎にそれぞれ個性的で、様々な顔を持ちます。

また、そこから感じる色と香りは、場所や季節により、そしてもちろん自分のその時々の気持ちによって変わります。

海も街も、色(そのままの色や、そこから感じ取る色)で表現される事も多く。
コート・ダジュール(Côte d’Azur 紺碧海岸)、コート・ヴェルメイユ(Côte Vermeille 緋色の海岸)、赤のアルビAlbi、
バラ色のトゥールーズ Toulouse、等々。 インスピレーションが掻き立てられます。


海の表情も様々。

地中海沿岸は、眩い陽光と色彩溢れる明るく優しい土地。 色とりどりの鮮やかな色彩、溢れるフルーツと花の香り。
太陽の下、キラキラと輝いています。
自然の中でのびのびと心地良く、素朴でありながらシックで華やかな、フレンチ・バカンスの雰囲気。
そして、南や西へ行くにつれ、その色彩と光はより強烈になって行きます。

大西洋岸は、果てしなく永遠の海と、広々とした浜辺。 野性的でありながら優雅さを纏った、静かで穏やかな
空気が流れます。
哀しみと、それを包み込む優しさ。 銀色に煌めく海。 神秘的で透明な、白と青の世界。
色彩は淡く、青は、柔らかい水色のイメージ。


そんな感覚を少しでも表現したいと思い、いつも描き続けています。

でも、その表情もイメージも、そして自分の感覚もその時々で変わって行き。 どんなに追いかけても、決して
追いつく事がありません。 魅力あふれる憧れの地。

 
 
 


<地中海・プロヴァンス、カシ Cassis, Provence>
 
 
 
 
 
 
 
 

<地中海・コートヴェルメイユ、コリウール>
Collioure, Côte Vermeille  
 
 
 
 
 



<アトランティック、バスク(バイヨンヌ)>
Pays Basque, Côte Atlantique 
 
 
 
 
 
 
 

<アトランティック、バスク(サン・ジャン・ド・リュズ)>
St.Jean de Luz, Pays Basque, Côte Atlantique
 
 
 
 
 
 
 
 

<マルセイユ・旧港 (地中海・プロヴァンス)>
Vieux Port, Marseille (Provence)