2019-03-29

旅(Voyage)・2019年 新年の旅Ⅸ (les vacances de la Nouvelle An 2019)リール(ベルギー) / Lier(Belgium)



<Lier リールへ>


















リール。 アントワープ中央駅から列車で20分程度の静かな古都です。
アントワープに到着後、中央駅のロッカーに荷物を預けて、チラッと立ち寄ってみました。


リールは、街歩きの気持ち良い小都市。

町の中心・マルクト広場には美しい14世紀の鐘楼と市庁舎の建物がみられます。鐘楼は世界遺産に登録
されている56の「ベルギーとフランスの鐘楼群」のひとつ。ベルギー、フランダース地方とワロン地方、
そして北フランスに点在している美しい中世の鐘楼群です。


この町にはベギン会院もあります。 こちらも、世界文化遺産として登録されている「ベルギー・
フランダース地方のベギン会修道院Begijnhof」の13か所のうちの一つ。リールのものは1258年誕生
との事。

ベギン会院とは、中世フランドル地方の、質素で敬虔な生活を送る女性の集団「ベギン」が暮らした
場所。織物やレース、刺繍などで 生計を立てていたそうです。信仰ある女性の生活の場だけでなく、
共同体として使われる作業場なども含む複合施設でした。ブルージュやルーヴェン、メッテレン等、
ベルギー各地に点在しています。

現在では、修道院として、或いは大学関係者等が暮らす場所として、様々に使われているようです。
静かで厳かな雰囲気。そーっと入り、散策させていただきます。


そして、有名な時計塔も観る事が出来ます。
天才時計職人と言われたジンメルが1930年に制作した時計を14世紀の塔に設置したもの。 
時刻を表す時計の周りをぐるりと囲むように12の計測器があり、これを見れば、時間や月日はもちろん、
月齢、潮の満ち引き、星座など当時の生活に役立つものがすべてわかるようになっているとの事。
博物館も併設されていて、工学系が好きな人にはこたえられない展示。



新年の一日。 平和で静かな町を散策し、ほっと一息。さて、アントワープへ。











<マルクト広場の鐘楼> 






































































<ジンメルの時計塔> 

































<ベギン会修道院の入り口> 








<ベギン会内部と教会> 











































<マルクト広場の市庁舎>










































<鉄道でアントワープへ戻ります。> 










2019-03-22

旅(Voyage)・2019年 新年の旅Ⅷ(les vacances de la Nouvelle An 2019)年末年始、パリ / Bonne année à Paris






<年末年始、パリ>















大晦日にストラスブールのクリスマス・ツリーを後にし、年越しをする為にいったんパリへ上京。
パリでの年越しは3回目。 今年はこのご時世?のパリでは夜祭りに繰り出す気分でもなく。

人が集まるところ、今は微妙に物騒なので、体力・気力が充実していないとなかなか太刀打ち出来ません。
シャンゼリゼやトロカデロ(エッフェル塔スポット)等々。イルミネーションや花火はキレイなんです
けどね。。。

(最近は毎年イタリアでカウントダウンを迎えていました。 
フィレンツェやローマとかは、屋外コンサートであちこち盛り上がるので、そういう意味では過ごし易い
のですが。)

今年のパリはシャンゼリゼから凱旋門がホットだったようで。
プロジェクション・アートに彩られながら年を越す凱旋門は、夢のように美しかったようです。

シャンゼリゼと言えば、毎年大騒ぎになるスポット、一番アブナイとも言われる場所。 
今年は超厳戒態勢の中、それでも祝祭は行われていました。無事に成功をおさめ、勝利宣言?がニュースで
出てました、さすがフランス(笑)平和に慣れた日本人には馴染みが薄い文化です^^;

今回宿泊したカルチェラタンは比較的静かでした。

私はと言えば、大晦日の雰囲気を楽しんだ後、早々にホテルへ。 そして、アルザスで購入しておいた白の
スパークリング・ワイン「クレマン・ダルザスCremant d’Alsace」を片手に、フランス版「ゆく年くる年」で
凱旋門を観ながらカウントダウン(笑) 久々にじんわりと年越しでした。


そして2019年元旦。新たな気持ちでパリから出発。ベルギーへと向かいます。

ブリュッセルのグラン・プラスでイルミネーションを満喫し、さらに北上して、歴史ある港町、そしてモード
の街アントワープへ。
















































































































































2019-03-15

作品 / WORKS・桜 / SAKURA, les fleurs des cerisiers








<桜の絵について>









<SAKURA 2018> 









今年も春がやって来ました。
あちこちで、桜がそぉーっと出番を待っています。 もう少し、もう少し。 はやく桜に埋もれたい。
桜は大好きな花のひとつ。 2月も終わりに近づくと、何となく桜を想います。 そして、3月になると、
ちょっと落ち着かなくなる。そして、ソワソワし始めるのです。

桜を想い始めると、桜の絵を描きたくなります。 実際に咲き始めるまでの短い期間、桜を待ちながら。

花が咲き始め、満開になっていくと、もう絵どころではありません。 カメラを持って、ずっと外を
歩き始めます。 時を忘れ、ひたすら花を愛でたい、と。 「描きたい」という気持ちもどこかへ行って
しまう。

そんな事もあり、昨年は早めに準備を始めたのですが。 まだ暗い冬、私のテンションも低く哀愁を
背負っていて(笑)、絵はなかなか花開きませんでした。

ちょっと哀愁を帯びた、静かな日本の冬の桜。 とても「南欧のアーモンドの花」とは言えない。
それはそれで、その時の私の心境と季節を表していたのだけれど。


そして、昨年3月中旬、数日間台湾へ旅立ちました。 一足早い春を愛でに。

絵の仕上げは帰国してから。 20日くらいから一気にするつもりだったのですが。 桜を待つワクワク
した気持ちをエッセンスとして、冬の桜に明るさ、楽しさのような要素を加え、地中海・南欧にも
通じる「SAKURA、またはアーモンドの花」を完成させるという計画でした。


しかし。 昨年の桜は早かった。
台湾へ旅している間に急に満開になってしまい、戻って来たら、東京の桜はもう咲き乱れていました。。。 
私の個人的な予定より一週間以上も早く。

ああ、もうこれ以上、絵は進められない。
まあ、それなら仕方ないでしょう。。 そして結局、昨年の桜は、「しーんと静かな、日本の冬の桜」
という方向で出来上がったのでした。

南欧的でも明るくもないけれど、静かな「和」の桜。 それはそれで、新しくて良いかも(笑)

昨年の神楽坂ミラボオでの個展では、そんな桜達が、慎ましやかに、ちょっと恥ずかし気に並んでいた
のでした。


それにしても、自分の心境・状態によって、絵はここまで変わるのか、と。 私の桜は、本当に心象風景
なんだな、とつくづく感じました。


そして、今年も桜がそこでスタンバイしています。 でも、絵はまだまだ出来上がらない。

果たして、秋の個展でお目見え出来るのでしょうか??そして、どんな作品になるのでしょうか? 
まだまだ未知数。










<SAKURA 2018>  






















2019-03-08

旅(Voyage)・2019年 新年の旅Ⅶ(les vacances de la Nouvelle An 2019)ストラスブール(アルザス) / Strasbourg(Alsace)







<ストラスブール>











アルザスの中心都市、ストラスブール。

中世には交通の要衝として発展した、ヨーロッパの十字路とも称される国際的都市です。 
歴史の中で、フランスとドイツの奪い合いに巻き込まれたこの町は、戦後、ヨーロッパ統合の象徴として、
欧州議会や評議会等が置かれ、ブリュッセルと共にEU機関都市のひとつとなっています。

町の中心にそびえ立つ、ゴシック様式のノートルダム大聖堂。 ピンクがかった石で作られた巨大な大聖堂と
150M近い尖塔は町のシンボルです。

プティット・フランス(Petite France)界隈も雰囲気満点で大好き。 旧市街の西側、イル川が4本に分岐している
中州に位置する一帯で、コロンバージュ(木組み)や切妻など16世紀から17世紀のアルザス地方の典型的建築
様式の家々が並んでいます。

美食の地、アルザスの大好きな一皿はシュークルート。 キャベツと肉・ソーセージの煮込み。 ドイツ料理の
ようですが、寒い冬にはとても温まる、美味しい料理。

大聖堂周りには、マルシェ・ド・ノエルがまだ一部開催されていて、屋台でいろいろ楽しみながら、大聖堂
を眺めたり散歩したり。 ストラスブールのマルシェのメインはクリスマスまでで終わってしまうのですが、
メインの時期には町のあちこちに市が建つそう。 クレベール広場(Place Kléber)では、マルシェは終わって
いましたが、欧州一の巨大なクリスマス・ツリーが華やかにそびえ立っていました。


























































































































































































































































































































































































































<ヴァン・ショーとプレッツェル・グリュイエールチーズ焼き> 


































<大聖堂付属美術館で見つけた絵>
こういう中世画や宗教画、好きなのです。