2020-08-28

旅(Voyage)・ モロッコ(Maroc)Ⅴ / エッサウィラⅠ(Essaouira Ⅰ)




<Essaouira エッサウィラ>












エッサウィラ。

南部モロッコに位置する、閑静で美しい港町。ヨーロッパのような香り、独特な雰囲気と魅力は、
多くの芸術家と旅人を引き付けています。



その歴史は古く、フェニキア時代から港町として栄えていました。ローマ時代には、つややかで
美しい紫色の染料の産地であったとの事。古代紫、優雅です。

現在の町は18世紀にフランス人建築家の設計で作られたとの事。当時から芸術家の交流の場であった
この街では、壁画やアート、工房やギャラリーで溢れています。現在は、世界遺産にも登録されています。

城壁とスカラ(城塞)からの眺めはとても旅愁を誘われます。どこかこの世のものとは思えない、
いつまでも眺めていたい風景。
青い海と空、真っ白な建物と城壁の光景。白いカモメが飛び交い、とても幻想的。

城壁に囲まれたメディナ、旧市街はギャラリー巡りも楽しく。活気あるスークや魚市場も楽しめます。
この町では、モロッコ観光地にありがちな強引な客引きもあまりおらず、ゆっくり散策やショッピングが
楽しめます。ハードな値段交渉の雰囲気もなく、オシャレなカフェやレストランも多く、のんびりして
います。女性も歩き易い雰囲気で、モロッコ旅の羽休めにもピッタリ。優雅で雰囲気あるリゾート地
でもあります。

気ままにのんびり散策していると、路上ライブに遭遇したり、カモメの鳴き声を聞きながら大西洋に
沈む夕陽を眺めたり。とても贅沢な時間。
青と白の交差する、透明で情緒ある印象的な港町の魅力は、写真や言葉では伝えきれません。

マラケシュからバスで2時間半。

日帰りでも行けるし1日で充分まわれる、こじんまりした街ですが、ぜひ宿泊してゆっくりと雰囲気を
味わいたい場所です。

(CTMやSUPRATOUR等、国営とかのしっかりした交通機関は比較的安全で快適。民間のバスではなく
そちらを強くお勧めします。)















































































































































































2020-08-21

旅(Viaje)・北スペイン~ポルトガルへ(desde Norte Espana hasta Portugal) Ⅹ ~Lisboa リスボンⅡ




<ベレン地区とアズレージョ美術館>







<発見のモニュメント>





リスボンは「7つの丘の町」。坂が多く、あちこちの高いところから街並が臨めます。

4回目となる今回は、郷愁溢れる旧市街の街並と、郊外の壮大なベレン地区を堪能しました。
今回はベレン地区と、アズレージョ美術館の写真をご紹介。

ベレンは、中心から少し離れたテージョ川沿いの地区。大航海時代の幕開け、エンリケ航海王子に率いられた
ポルトガル。歴史に名を刻んだその時代の壮麗な歴史的建築が立ち並ぶ、壮大な地区です。

今回はその中から、ジェロニモス修道院とベレンの塔、そして発見のモニュメントを再訪。

ジェロニモス修道院:16世紀初頭から1世紀をかけて建築されたマヌエル様式の壮麗な修道院。海洋王国
ポルトガルを代表する建築です。内部には、ヴァスコ・ダ・ガマの石棺もあります。





























































一通り見学し終わった後は、近くの老舗人気店、パスティシュ・デ・ベレン(Pastéis de Belém)にて
エッグタルトをテイクアウト。美味♡ ポルトガルのエッグタルト、素朴な味で本当に美味しいのです♡











ベレンの塔: 16世紀前半の建築。










発見のモニュメント:1960年、エンリケ航海王子500回忌を記念して建造。

先頭のエンリケ航海王子を始め、ヴァスコ・ダ・ガマやマゼラン、フランシスコ・ザビエル等々、大航海時代
を切り開いた人々が海へと向かっています。

モニュメントの前には、大理石のモザイクが。世界地図が世界各地を「発見」した年号と共に描かれています。



























この地区には、馬車博物館や数々の博物館、そして見どころの「国立古美術館」もあるのですが、
今回はそこまで回れず、断念。

「国立古美術館」は1990年代に訪れ、ヒロエニムス・ボスの「聖アントニウスの誘惑」と、狩野内膳の
「南蛮屏風」に圧倒されたのを鮮明に覚えています。南蛮屏風は桃山文化の最高傑作のひとつとの事。
遠い南蛮の地で出会ったる屏風絵はとても感慨深く、いつかまた観に行きたいと思っています。




2日目の朝は、町はずれの国立アズレージョ美術館へ。











ポルトガルと言えば、私にとってはアズレージョ。ここも2回目の訪問です。

アズレージョはポルトガルの装飾タイルの事。教会を改装した建物には、14世紀から現代までのアズレージョ
が展示されています。

アズレージョに埋もれ、幸せなひと時を。






































































































博物館や美術館は、鑑賞に時間がかかり、一度に数件が精いっぱい。出来れば何度かに分けて訪れたいもの
です。

そういえば。今回は限られた場所のみしか行かなかったのですが、

帰国後、リスボンの「アロイオス地区」が、イギリスの情報誌 ”Time Out”のランキングで、「世界で一番
クールな町」に選ばれたという話を聞きました*。

とても興味があるので、次に行った時には立ち寄ってみようかと。ちなみに2位は「下北沢」との事。
ストリート系とか、そういう事なのかしら?


*全世界対象の調査『Time Out Index 2019』をもとにした、タイムアウトの 『The 50 coolest neighbourhoods
 in the world』と題したランキング記事。

同調査は、世界の2万7千人以上の都市生活者に、各都市のフードシーンの充実度、文化的多様さ、フレンドリー度、
財布事情、幸福度、住みやすさなどを尋ねたもの。その結果をもとに、さらに専門家たちに意見を求め、各都市の
なかで最も話題性の高い街を特定させたランキング。

ご興味がある方は→ https://www.timeout.com/coolest-neighbourhoods-in-the-world





2020-08-14

旅(Viaje)・北スペイン~ポルトガルへ(desde Norte Espana hasta Portugal) Ⅸ ~Lisboa リスボンⅠ



<リスボン Lisboa>











リスボン。

初めて名前を聞いた時から既に郷愁を感じていた、旧く美しいポルトガルの首都。

子供の時から既にその響きに惹かれていた私は、卒業旅行の際に訪れたい気もしたのですが。
40日間の放浪計画にその西の果てを組み込むにはあまりに幼く未経験で、あえなく断念。
(ドイツ語学科クラスメート3人での放浪、何と言ってもドイツ語圏を訪れるのが当初の目的だった。)

そうして、私が初めてその地を踏んだのは、それから7年くらいも後でした。

その時も北スペイン、サンティアゴ・デ・コンポステーラから南下する旅。今回の旅と、記憶がシンクロします。

初めてのポルトガル、「旧く郷愁を感じる」というイメージのみで、何の先入観も無く訪れたポルトガルは、
想像以上に旧くしぶく、そしてアズレージョの美しい魅力的な国でした。

ちなみにその時は、北スペインVIGOからコインブラ経由、リスボンまでの列車旅。

ポルトは郊外の駅(カンパーニャ駅)での乗り換えのみでしたが、アクシデントで図らずもサン・ベント駅へ
行く事になり、そのアズレージョの華麗さに圧倒されて脳裏に残りました。
それが私の中で決定的にポルトガルを印象付ける事となったのですが。その話はまた今度。

そうしてリスボンは、忘れた頃に訪れる、大好きな町のひとつとなったのでした。

今回は、4回目の訪問です。写真を何回かに分けてアップします。






<サン・カルモ修道院跡>
Convento da Ordem do Carmo











<発見のモニュメント>
(ベレン地区)



















<ベレンの塔>











<ジェロニモス修道院>
Mosteiro dos Jerónimos


































<地下鉄の駅にて>































































<アズレージョ博物館にて>





















<大聖堂>
アルファマからバイシャ地区への途中にあります。