<遥かなるボスポラス・イスタンブール / Bosphore - Istanbul >
トルコ、イスタンブール Istanbul。 東洋と西洋の出会う場所、文化の交差点。
遠い昔にはビザンチン、東ローマ帝国の首都コンスタンティノープルとして栄華を極め、15世紀のオスマントルコ以降
イスラムの都として繁栄し続けている大都会。 ミナレットのそびえるモスク群とビザンツモザイクの美しい永遠の都。
そして、私がずっと憧れていた異国の街であり、ラルチザン・パフュームの依頼でまだ見ぬ街を初めて描くことになった、
特別な都です。
私の中では永遠の「コンスタンティノープル」。 中世イタリア、ヴェネツィア・フィレンツェ・ローマの栄華時代、
その都は、密接な繋がりを持つ文化の香り高い異国の地であり、東方文化の粋を極めていました。 時には盟友、時には
敵として関わり続けた巨大な異国。
そんな西洋からの視線で見たトルコ。 2013年、初めて訪れたその国は、アジア・東方的で、そしてやはりたまらなく
エキゾチックで魅力的でした。
この作品は、実際にトルコを訪れた後に描いた、数少ない作品のひとつです。
今見てみると、以前の作品はどちらかと言うと女性的なイメージなのですが、自分の目と感覚で実際に確かめた後の
イスタンブールは、心持ち男性的なテイストが加わっている気がします。
その力強さとエネルギー、そして混沌から受けた印象もあるのでしょうか?
それまでの夢見る幻想的な「コンスタンティノープル」と比べ、より異国的なイメージとビザンツ、そしてアジアの
テイストを加えてみました。 心持ち、「イスタンブール」。