<Itriaの谷・チステルニーノCisternino>
Polignanoから1時間弱、いよいよ「イトリアItriaの谷」へ。
オリーブ畑の中に白い街並ととんがり帽子のTrulliが点在する、プーリアの田舎。 心の休まる原風景。 世界遺産と
なっているアルベロベッロ以外にも、白く小さな珠玉の町々が点在します。
超ローカル線「Ferrovie del Sud Est(FSE)」が通っていて、その中心のマルティーナ・フランカ Martina Francaは、
イトリアの村々を訪れる拠点ともなります。 今回は町中にあるトゥルリ TrulliのB&Bに一泊。 ロマンチックで洞窟ホテル
の雰囲気。 ここを拠点に、白い街々を回ります。
最初の目的地はチステルニーノCisternino。
Martina Francaからローカル線Sud-Est線で10分。 駅からオリーブの中の坂道を上って行くと、丘の上に突然町が開けます。
静かな昼下がり。 人もほとんど歩いていない。 ちゃんとした地図も無く、ただフラフラと気の向くままに散策してみました。
あたりをつけて小さな路地を入って行くと、そこには真っ白な旧市街の迷路が果てしなく広がっています。
白い迷宮、迷路の町。 その中を、時を忘れて何も考えずにひたすら彷徨う心地良さ。 真上を飛ぶ鳥になって、迷路の中の
自分をみてみたいような。 しばし浮遊。
イトリアの谷の中でもこの町に魅かれたのは、陣内秀信の著書「南イタリアへ」を読んで興味を持ったのもあります。
シチリアや南イタリア、等々、イタリアの都市の景観や成り立ち、建築と街並に関する著書は、とても興味深く想像力を
掻き立てられます。 そして、専門家でなくても読み易い(ここが重要!)。 イタリア好きな方はぜひ。
(以下引用)
陣内秀信「南イタリアへ」
チステルニーノ──ローカル線の駅で降り、オリーブの樹やトゥルッリの建物が点在するのどかな田園風景を楽しみながら、
坂道を上っていくと、丘の上に白い家々が見えてくる。 徐々に空間が上がり、やがて旧市街の迫力ある外観が目の前に
現れる。 イタリアの中世都市へのアプローチは、このようにいつもダイナミックだ。---