<カステル・デル・モンテ Castel Del Monte>
カステル・デル・モンテ。 南イタリアを代表するお城であり、世界遺産にも登録されています。 イタリアのユーロ硬貨の
裏のデザインにもなっている名城。
広野に佇む堂々とした孤高な姿は壮観。 様々な謎を抱える城とも言われ、その神秘的な姿と美しい構造は、世界でも有数の
名城に数えられています。
Barlettaから近郊線で一駅、Andriaからバスで。(又はBariからバス)
但し、バスは1日数本なので、アクセスは不便です。 南イタリアの世界遺産を代表するお城なのに、やっぱりアクセスは
不便。。。更に、日曜日なので思うように行かず、結局はBarlettaのホテルからタクシーで。(ホテルで交渉してもらい
ました^^;)ここまで来て断念する訳にもいかず。
この城は、13世紀に名君と言われるフェデリコ2世(神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世)によって建築されたもので、
イスラムと北方ヨーロッパゴシック的な建築様式が見事に調和しています。 八角形を象徴的に取り入れた設計になっており、
大変独創的。当時としては驚異的な建築技術とも言われています。(きっちりした質実剛健な造りが、如何にも
ドイツ人が作った城というイメージではあります。。。)
それに加えて特徴的なのは、この城にはいろいろな謎とミステリーが隠されているという事。
何の為にフェデリコ2世はこれを作ったのか?
構造からみて(=軍事施設や礼拝堂、厨房・貯蔵室等がない)、軍事的目的でも居城用途でもないという事で、長い間
謎と言われて来ました。 別荘または客をもてなす為のものとして、実際的な用途ではなく、趣味的なものだったという
説が今では有力です。
また、彼はなぜここまで8という数字にこだわったのか?という事も、もう一つの大きな謎。
八角形の城は、全てが8から構成されています。 お城の外観に象徴される8角形にはじまり、塔や庭、部屋の数もすべて
8、各所に施された装飾(柱等の植物や葉の彫刻など)にいたるまで、全て8を意識しています。
この名城は、その神秘的姿と背景から、映画『薔薇の名前』の修道院のモデルとなったという説もあり。
まさにミステリーの舞台として申し分ない城です。
お天気が悪かったのも逆に、おどろおどろしさを増すのに効果的(笑)。
またしてもタイムスリップしながら、この八角形の城の内部をひたすらグルグルと回っていたのでした。
城の雰囲気を心行くまで堪能した後は、Barlettaの駅へ。 さて、いよいよ南へ。
Bariを経由して海沿いの町、Polignano al Mareへと向かいます。