<ハッサン2世モスク> Mosquée Hassan-II
カサブランカ最大の観光スポット、ハッサン2世モスク。
1986~94年にかけて建造された巨大なモスク。全土から数多くの職人を集めて建設。1全長200メートルもの
高さを誇る世界最大のミナレット(尖塔)が特徴的です。
モスクの礼拝堂には約2万5000人、敷地には約8万人を一度に収容することが出来ます。
海辺に張り出すように建造されていて、あたかも海に浮かんでいるように見えます。海辺の高級リゾートから
続く道、コルニッシュ通り沿いから観る夜景は夢のよう。
モスク外観には、職人の技術による素晴らしい装飾が施されています。伝統的な技法「ゼリージュ」は、
小さくカットされた施釉(せゆ)タイルを組み合わせて幾何学模様のモザイクにしたもの。
エメラルドグリーンがベースになっていますが、よく見ると赤や青や黄色など様々な色が散りばめられています。
モロッコのモスクには珍しく、内部はガイドツアーで見学出来ます。
内部の装飾や、地下のアブルーション(手や身体を清める泉。ハマムもある)も素晴らしく、隅々まで
溜息が出る細工が施されています。まさにモロッコの工芸の粋を極める建築。
20世紀終わり、現代の建築です。贅を尽くしたあまりの壮麗さから賛否両論だったこのモスクも、数十年後
の現代の佇まいはただ美しく。
出来る事なら、数百年後の姿を観てみたい。