2017-12-15

徒然なるまま、お店の絵について






<お店の肖像画について>






<神楽坂「サン・ファソン」> 









お店を描いた絵を観るのは、以前から好きでした。佐伯祐三や荻須高徳等々、パリのお店の絵に心ときめかせ、
私もいつか絵を描きたいなーと思うきっかけの一つにもなりました。

初めて描いたのは、ブルゴーニュの小さな町オーセールAuxerreの食材店、ロイヤルブルーのお店でした。
もう20年以上前、絵を始めた頃。難しかったけれど、ワクワクしたのを覚えています。

今では、お店の絵は好きなモチーフの一つ。

旅先で気に入った外観や佇まいのカフェやブティックを風景として描くのは、とても楽しくて好きです。

日本のお店はあまり描きませんが。それは、日本の風景をあまり描かないのと同じような理由かな。
でも、自分の好きなお店、特に通っているレストランなど愛着のある場所は特別で、神楽坂界隈のお店は
何枚も描いています。

それは、もちろん風景としてではあるけれど、それよりもっと特別な視点かな。
そんなお店達は、その外観・表情から、温かさや愛情、人間味が溢れ出ているように感じるので。
そんな彼らを、単なる無機質な「もの」ではなく、一人の人間のような存在、「生きている場所」として
表現するのが好きなんです。

愛着のあるお店は、その建物の中味まで想いながら描けるから、気持ちが入ります。風景画というより、
「お店の肖像画」ですね。

サン・ファソンやサン・マルタン、ル・クロ・モンマルトル、オー・ボン・コワン等々のレストラン。
今はもう無くなってしまったお店もありますが。私の居る場所を、温かく迎えてくれる事への感謝と愛を
込めて描いた作品達です。

何故かレストランやワイン関連の知人が多いので(笑)、その中には、自分のお店を出す人達、これから
出す夢を持っている人達も何人もいます。頑張って欲しいな、応援してます。

そうして、愛着のある素敵なお店が、もっともっと増えると良いな。これからも「お店の肖像画家」で
いられるように(^-^)








<雑司ヶ谷「オー・ボン・コワン」>









<神楽坂「ル・クロ・モンマルトル」> 











<神楽坂「サン・マルタン」>