<アントワープ・美術鑑賞>
アントワープでは、美術館巡りの一日を。
アントワープの栄華がしのばれる、芸術品の数々。 とても観切れませんでしたが、そのうちのいくつかを
サクッとご紹介します。
<Rubenshuis>ルーベンスの家
アントワープの誇るバロック絵画の巨匠ピーテル・パウル・ルーベンス。
ルーベンスの邸宅は、今は美術館として公開されています。 17世紀、宮廷画家であったルーベンスは、
同時にアントワープとイタリアを拠点に外交官としても活躍し、富を築きました。 交友関係も広く、
自宅にゲストを招き華やかな生活をしていたとの事。
宮殿風の邸宅もバロック風で、貴族風の趣味の良い家具や調度品を観る事が出来ます。 残念ながら工事
中で全貌はわかりませんでしたが、住居部分とアトリエ部分に分かれており、美しい中庭もあります。
巨大なアトリエでは弟子達が作業をし、膨大な作品を生み出しました。 工房的ですね。 当時の絵画制作
の状況がしのばれます。
そして、自身の作品も数点展示されています。 その中でも(ルーベンスには珍しいとされる)自画像は、
偉大な作家を身近に感じる事の出来る印象的な作品でした。
<自画像>
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<左側がアトリエ、右側が住居棟>
手前は庭園です。
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<聖母大聖堂>
日本では「フランダースの犬」で有名になったアントワープ大聖堂。
1352年に着手され200年近くをかけて建設されたゴシック様式の大聖堂。 ネーデルランド最大級の大聖堂
です。
素晴らしい建築、装飾と共に必見なのは巨匠ルーベンスの傑作群。
『キリストの降架』『キリスト昇架』『キリストの復活』『マリア被昇天』の計4枚が飾られ、間近で
鑑賞する事が出来ます。 なんという贅沢!!
ネロ少年が憧れ、クリスマスの夜に祭壇の前でパトラッシュと共に息絶えたというお話の、あの作品
群です。
群です。
昔は一般には公開されず鑑賞は有料だったとの事。なかなか観る事が出来ず、憧れ続けたのですね。。
聖堂前の広場には、ネロとパトラッシュの像が設置されていました。
鐘楼は世界遺産にも登録され、内部は美術品の宝庫となっています。 じっくりと時間をかけて静かに
<プランタン・モレトゥス印刷博物館>
世界最古の産業印刷工房(16世紀~)である、プランタン・モレトゥス印刷博物館。
記録文書と最古の印刷機、工房や活版印刷の道具は、世界遺産にも登録されています。
グーテンベルクが15世紀に印刷を発明し、それから半世紀ほどで、当時国際貿易港として繁栄していた
アントワープへ。 そして、印刷産業は、最先端のメディア産業として注目を集め、花開いたのでした。
工房は社交界の中心としての役割も果たし、ルーベンスや文化人との交流も盛んとなりました。
サロンには、ルーベンスの描いた肖像画が何点も飾られています。 本好きな方々必見の、美しく興味深い
博物館です。
<ルーベンスの作品>
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<聖ヤコブ教会>
15~17世紀建設。 ルーベンスとその家族の墓があります。 もともとは、巡礼者のためのチャペルで、
サンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の道のひとつにも含まれています。
墓石の上部にはルーベンス自身の作品『聖人に囲まれる聖母』が飾られています。
<ルーベンスの墓所>
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<マイヤー・ヴァン・デン・ベルグ美術館>
19世紀後半の美術収集家であったフリッツ・マイヤー・ヴァン・デン・ベルグが残した作品が展示
されている素敵な邸宅です。
絵画、彫刻、写本、タペストリー、陶器、ステンドグラスなど3000点以上の芸術品。 ゴシックと
ルネッサンス期を代表するネーデルランド芸術の至宝ばかりが集まります。(写真は撮り損ないました。。)
お目当てのブリューゲル「狂女フリート」は、残念ながら貸出中で観られませんでしたが。。
また行かなければ(笑)
<肉屋のギルドハウス>
「ギルドハウス」は、昔の産業組合の建物です。
アントワープの肉屋のギルドハウスは、16世紀初めの後期ゴシック様式。 19世紀中頃までは、実際に
肉市場として使われ、その後ワイン倉庫や劇場として利用されていたとの事。
現在は古楽を中心とした楽器博物館となっています。 これ、楽器好きな人が喜びそうな感じです♪
その他、絵画や陶器も展示。
数々の教会、現代アート、建築等々。 アート的にも見どころが多い街です。
王立美術館やモード美術館など、お目当ての美術館で閉館中のところも多く。 現代アートミュージアム
M KHAも行かれなかったし。 また行かなければ。
それにしても、美術館の事を書くのならちゃんと写真を撮ってくれば良かった、とちょっと後悔(笑)
観るのと感じるのに忙しくて、 記録としての写真を撮るの、すっかり忘れてました。。
まあ、思うところはキリがありませんね。