2019-02-08

作品 / WORKS・四季 / les 4 saisons





<四季 les 4 saisons~sur la colline>












「四季 “les 4 saisons”」。昨年の神楽坂「えすぱすミラボオ」での個展のタイトルです。

この4枚は、昨年の個展の為に、それぞれの季節に一枚ずつを描いた連作です。 個展のタイトルを「四季」
で行きたいと決めて。 それぞれの季節の気分、そのシーズンへの想いを込めて描きました。

絵を描く時にその季節を意識する事は多いですが、それは私の中で「春らしい風景」とか「秋の景色」とか、
それぞれのシーンの季節が決まっている事がほとんど。 同じ風景で四季を描いてみようという試みは初めて
でした。

今回の個展では、「同じ所へ4回(それぞれの季節に)旅したのか?」というご質問を何度もいただきました。
なんとなくどこか、いつもと違う?とモヤモヤされた方もいらしたみたいです。或いは、雰囲気がどこか
ヨーロッパらしくない。とか。家のかたちが日本的?とか?


そう、これは日本の風景です。 家の窓から見える風景をもとに、心象風景を描いてみたもの。

副題は「丘の上で」 Sur la colline。
冬の白く霜の降りる空気感から始まり、春には向かいの山を彩る山桜、夏の真っ青な空と海のイメージ、
そして秋の紅葉へ。山の向こうにあるかもしれない海を思いながら。

自分の育った家、見慣れた景色。 鎌倉の風景。 そこにはいろいろな想いがあり、それをそれぞれの季節に
その時の自分が描く。
何とも言えない気分でした。 楽しくもあり、つらくもあり。 新鮮な風景ではないけれど、それを改めて
描いてみる新鮮さ。
気持ちはどこか複雑でもあり、でも突然シンプルに素に戻る事も。 まさに心象風景。

大変だけれど、とても興味深く、楽しい作業でした。


作品として上手く出来たかはわからないけれど、記憶に残る仕事。 でも、こんな事をするのは、きっと当分
(二度と?)ないかも。

でもそうやって、ずっと同じように描き続ける中でも、少しずついろいろなチャレンジをしていこうかと。

そして次の個展に向け、少―しずつでも始動して行かなければ。 まだまだ全くの白紙状態。。。











<冬 l'hiver















<春 le printemps 
















<夏 l'été  
















<秋 l'automne