2015-09-18

旅(Viaggio)・プーリア / 南イタリア(Puglia / Italia)Ⅵ <モンテ・サンタンジェロ Monte Sant’Angelo>


 

 

 <モンテ・サンタンジェロ Monte Sant’Angelo>











ガルガーノ地方。 豊かな自然と美味しい海の幸で名高い風光明媚なところ。 アドリア海に突き出たガルガーノ半島は、
海に囲まれた山岳地帯です。

その山頂にある聖地、モンテ・サンタンジェロ。 このあまりに美しい白い巡礼地を一目みたいと、バルレッタからの日帰り
を決意。 片道2時間以上かけて。


モンテ・サンタンジェロは、カトリック世界でも名高い聖地の一つであり、大天使聖ミカエル(サン・ミケーレSan Michele)
が祀られています。この地に大天使ミカエルが出現したと伝えられており、古くからの巡礼地となっています。 聖ミカエル
信仰は、中世の早い時期に、ヨーロッパ中に広く浸透しました(フランスのモン・サン・ミッシェルも同様。)。

この聖地は自然の洞窟を利用して創り出され、信仰の原初的な形態を思わせる聖なる場所。 15世紀の城とその周りの
家並も魅力的な、神秘的で人里離れた巡礼地。 「ロンゴバルド族権勢の足跡(6-8世紀)を構成する物件」の一つとして、
2011年に世界遺産にも登録されています。


まずはBarlettaからFS(国鉄)で30分の都会、Foggiaへ。 そこからバスに乗り換えます。 直通は少ないので、海沿いの町
Manfredonia経由で行く事にしました。 せっかくなら経由地も楽しみましょう♪という事で。

Manfredoniaまで約1時間。 ここで往復とも時間をつぶします。  ここの旧市街も美しい建物の並ぶ素敵なところ。
海辺の長閑な町、市場や教会、そして遊歩道。

乗り換えたバスはManfredoniaを後にし、背後に美しいガルガーノ湾を観ながらどんどん山を登って行きます。
そうして上ること30分。 到着した山頂のモンテ・サンタンジェロMonte Sant’Angeloの町は、真っ白な美しい町。
バスを降り、更に上って、目的の聖所へ。

この聖所の起源は5世紀末に溯ります。 その後、様々な時代に「聖なるグロッタ(洞窟)Grotta」のまわりに空間を拡張し、
複雑に入り組んだ複合的建築となり、現在の姿へ。

 聖所には、メインストリートの一番高い入口から入ります。 86段の大階段を地中深く下がり、中庭を通り、聖なるグロッタ
の空間へ。 天然の岩場の中のこの洞窟は、その独特の空間が自然の神秘的な力を感じさせます。 ここで奇跡が何回も
起こったという言い伝えもあり。 奥にある祭壇では、大理石の"Michele"の像を観ることができます。
小さいけれどとても美しい像。

洞窟には大勢の巡礼者が集まり、祈りを捧げていました。 神秘的な空間。 観光客はその隅っこでそーっと見学。

聖所を出てさらに行くと城があり、ここからは切妻屋根が連なる独特な家並が見渡せます。
青空に白い壁が眩しい家並、坂や階段の多い街、山頂から見渡すガルガーノの自然、海。 そして、聖所や街に点在する
St.Micheleの像。 まさに「聖天使の山」の名前の通り。

入り組んだ真っ白な街には、お土産物屋なども並んでいて、なかなか楽しい散策も出来ます。 私は名物のお菓子、
「オスティア・リピエーナ」を買い食い^^; (聖体のような平たいおせんべい最中のような生地にロースト・アーモンド
の飴がけを挟んだもの)

こんな場所でしばらく過ごせたら良いな。

と、後ろ髪をひかれながら、再びバスに乗り、眼下にアドリア海をみながら、Manfredoniaに向かって山を下りて行った
のでした。














 
 








 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

<聖ミケーレの聖所> 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

<聖所の入口> 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

<グロッタへ降りる階段> 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

<聖なるグロッタ(洞窟)> 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

<モンテ・サンタンジェロ城>