2024-11-02

作品とモチーフについて(Works & Motifs)/ リオマッジョーレ・チンクエテッレ(Riomaggiore, Cinqueterre, Italia)




<チンクエテッレの村々(リオマッジョーレ)>












イタリア・チンクエテッレの村の一つ、リオマッジョーレ Riomaggiore。永遠のモチーフ。

2006年に初めて訪れて魅せられ、その後、この村の風景ばかり描いていた時期がありました。

その頃に描いていた大きな絵に、F50号の三連作があります。 2枚は完成したけれど、最初に始めた
一枚はまだ完結していません。 


心の隅にありながら封印していたその絵を引っ張り出したのは2020年の春、コロナで動けなかった期間。 
あれから4年半経った今も、未完のままです。 

いろいろな思いを込めながら、時折絵の具を置いているその絵は、ずっと昔に好きだった描き方。
抽象寄りのモザイク的な作品。描いていると自分だけの世界に入って行きます。 

そうしていると今の作風とはどんどんかけ離れていくけれど、そういえば大好きな方法でした。 

今年の6月にチンクエテッレに行ったのは、この絵を完結させて次に向かうという目的もありました。
でも、いざとなると、この三部作は完結したくない気も。

そもそも、どこまで行ったら完成なのか?
それもわからないけれど、一段落して形になったら、展示してみようかと思います。

いつかは、3点を並べて発表してみたいな。 
でも、この三部作にたぶん終わりは無く、永久に完結しないのかもしれません。 



当面は、この作品を個展のメインにするつもりはないけれど。

というのは、大きさ的にも存在感があり過ぎて、 今の作風とは馴染まないかもしれないので。

でも、敢えてコントラスト的な展示を狙うのも面白いかも?とも思っています。



イタリア、チンクエテッレの5つの村々は、シリーズで描きたいモチーフ。
イメージも新たに、全く違うリオマッジョーレもこれから描いていきたいと思っています。

(以下の2点は、ここ数年の小品です。)







<Riomaggiore 2023>
F4号〜2023年制作













<Riomaggiore 2024>
SM号〜2024年制作





2024-10-02

展示情報(EXHIBITION)・鎌倉「水平線ギャラリー」 終了しました、ありがとうございました。



<色彩の旅2024  ~ 海へ ~>








「色彩の旅 2024 〜海へ〜」、無事に終了しました。

ご来廊いただいた皆様、お気にかけて下さった方々、ありがとうございました。
お楽しみいただけたなら幸いです。


海街・鎌倉のゆったりした雰囲気の中で、暮らすように在廊出来た6日間でした。
たくさんの方々にご来廊いただき、お話しも出来て充実した時間でした。
また展示をしに、鎌倉に戻って来たいと思っています ☺️

会場風景をこちらのページにも数枚、アップしますのでご覧いただければ嬉しいです。


今回の経験を踏まえて、また次に繋げて行きます。
新しい事にもどんどんトライして行きますので、ご意見・ご感想等々、ぜひお聞かせ下さい


次の個展は恵比寿「アメリカ橋ギャラリー」にて、2025年4月16(水)〜21日(月)を予定しています。
引き続き、よろしくお願いします。

ご報告とお礼まで。
いつもありがとうございます。たくさんの感謝を込めて。

























































































2024-09-17

展覧会のタイトルについて(EXHIBITION)・鎌倉「水平線ギャラリー」(Suiheisen Gallery Kamakura)



<展覧会のタイトルについて>









今回の個展の題名は「色彩の旅2024 〜海へ~」”le retour à la mer“ les Voyages des Couleurs 2024 です。

展覧会のタイトルを決めるのはいつも、楽しい作業の一つ。
季節と場所、雰囲気と気分に合わせてタイトルを決め、そのテーマに基づいて制作・企画を進める事が多いです。


2022年春の水平線ギャラリーでの個展のサブタイトルは「〜海へ〜 Verso il mare」でした。

(“Verso il mare”はイタリア語で「海の方角へ」という意味。
夏に向かう季節に開催する、初めての鎌倉での個展だったので、前に進むワクワクした気持ちを込めました。)


それに対して、今回は「〜 海へ〜 le retour à la mer」としました。

”le retour à la mer“ とは、フランス語で「海へ戻る」という意味。
夏の終わりに海(=自分の町)へと戻って、再び個展を開催する。そのような、穏やかで幸せな気持ちを表しています。


日本語にすると同じ「海へ」になりますが、私にとってのニュアンスは少し違うのでした。


などということをつらつら考えながら、鎌倉へ帰るのを楽しみに準備を進めています。
海街・鎌倉での展示を楽しんでいただければ幸いです。よろしくお願いします。



(画像は今回出展予定の作品「プロチダ島」です。 ナポリ湾に浮かぶ、小さく美しい島。
絵にも描けない美しい景色を、敢えて描いてみた作品(F6号)。実際の風景とは別の魅力を追求して。)


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川又敦子 油彩展「色彩の旅 2024 〜海へ~」 ”le retour à la mer“ les Voyages des Couleurs 2024

日時:2024年9月26日(木)~10月1日(火)11~18時 (最終日は17時まで) 終日在廊予定。
場所:「水平線ギャラリー」www.suiheisen.net 鎌倉市御成町5-6-1B
JR・江ノ電鎌倉駅西口・徒歩3分。北欧雑貨クローネ隣・自転車パーキング向かい





2024-09-12

旅(Voyage)/ 陽光を求めて、南仏へ(Provence, Côte d'Azur / France)



<陽光を求めて、南仏へ>






<イエールの旧市街にて>





2024年6月の旅。陽光と新たなモチーフを求めて、南仏・地中海へ。


5月末にイタリアに入り、リヴィエラ沿いに南仏へ。約1ヶ月の旅でした。 

ニースからサン・ラファエルとフレジュス、憧れのサントロペ。
イエール諸島への玄関口、イエールの町とポルクロール島、そして大好きなエクス・アン・プロヴァンスまで。 
青空と碧い海のコントラスト、ブーゲンビリアやラベンダー、花々の競演。

たくさんの刺激とインスピレーションを得て、少しずつ作品を創り始めました。
南仏の陽光あふれる町々。出来るだけたくさん描けることを願って。


次回の鎌倉の個展では、新しく描き下ろした作品と共に、今まで描いた南仏・イタリアの風景も集めて展示します。
 
展示を更にお楽しみいただけるように、旅の写真を少しここにアップします。モチーフにしている写真も含めて。
ご一緒に南仏に想いを馳せていただければ嬉しいです。


<「色彩の旅 2024 〜海へ~」”le retour à la mer“ les Voyages des Couleurs 2024>

日時:2024年9月26日(木)~10月1日(火)11~18時 (最終日は17時まで) 
場所:「水平線ギャラリー」www.suiheisen.net  鎌倉市御成町5-6-1B JR・江ノ電鎌倉駅西口・徒歩3分






<イエール Hyères>

































































<ポルケロール島 Porquerolle>























































<サントロペ St.Tropez>

























































<フレジュス Fréjus>















<サン・ラファエル St. Raphaël>
















<エクス・アン・プロヴァンス Aix-en-Provence>





























<ニース Nice >

























































2024-09-02

旅(Voyage)/ 南仏コートダジュール・マントン(Menton, Côte d'Azur / France)



<南仏・マントン>







<丘の上から旧市街と海を臨む景観>





南仏・マントンは、イタリアとの国境に程近い美しい港町。
2月に開催されるレモン祭 Fête du Citron でも名高い、風光明媚な町です。

太陽に恵まれた土地は南国植物で溢れ、レモン栽培も行われています。
フランスというよりも、まるでイタリアであるかのような空気感。独特の雰囲気を持つ明るい街です。 






















古くからの歴史を持つこの町はイタリア・モナコの支配下にあった後、19世紀後半にフランスに帰属しました。
19世紀末からはヨーロッパの王族・貴族の避暑地としても発展しました。 


迷路のような旧市街と、美しいバロックのサン・ミシェル教会。 
丘の上の墓地近くからは、旧市街越しに海を臨む、美しいパノラマが楽しめます。マントンに行くと必ず訪れる、大好きな場所。
海と空のコントラスト、水平線が息をのむほど素晴らしい景観です。 


















サン・ミッシェル教会












数年振りに訪れた2023年。
ハーバーから旧市街にかけての地区は新たに整備されて、
ますます居心地良くなっていました。 










文化と芸術の街はまた、ジャン・コクトー所縁の地でもあります。 
二つのコクトー美術館と、市庁舎にある「結婚の間」では、素晴らしい作品が見られます。 






市庁舎の「結婚の間」
天井や壁全体にコクトーの作品が描かれています。












奥に見えるのが、城砦跡のコクトー美術館
























新しいコクトー美術館。
様々な企画展も開催されます。








最初にマントンを知ったのは何十年も前、一枚の写真から。港から臨む旧市街の遠景でした。 
その印象的な景観をいつの日か見たいと憧れ続け。その想いを果たしてから、何度も訪れています。 

この町を描く時には、薫り高いレモンとオレンジを感じながら、溢れる色彩に想いを馳せて。 

ラルチザン・パフューム(フランスの香水メゾン)とのコラボ(2010〜13年)でも、この町がモチーフの一つとなりました。 

何度も訪れている、イタリアの香りのするフランス。 今までも、そしてこれからも、私の大好きなモチーフです。 

(次回の個展では、マントンを描いた作品も出展予定です。お立ち寄りいただければ嬉しいです。)

<「色彩の旅 2024 〜海へ~」”le retour à la mer“ les Voyages des Couleurs 2024>

日時:2024年9月26日(木)~10月1日(火)11~18時 (最終日は17時まで) 
場所:「水平線ギャラリー」www.suiheisen.net  鎌倉市御成町5-6-1B JR・江ノ電鎌倉駅西口・徒歩3分










































<マントンへのアクセス>

ニースから鉄道でモナコ・イタリア方面(Ventimiglia行)に約40分(30分〜1時間に1本程度)、またはバス。
イタリアVentimigliaからニース方面の鉄道で約20分


* 2023年の Fête du Citronの写真も数枚アップします。この年のテーマは “Rock & Opera”でした!
(レモン祭りは、毎年2月に、ニースのカーニバルと同時に開催)