2015-05-15

徒然なるままに、香りのこと、感性。



<香りのこと、感性。>








昨年の、茅ヶ崎の個展での出来事。

数年ぶりの友人が訪ねてくれました。前回会ったのは4~5年前かな。
ゆっくりと絵を観てくれて、数枚ある絵葉書から一枚を選んだ後で。
帰りがけに彼女は言いました、「そういえば、ずーっと聞きたい事があったの」と。

前回会った時に私が纏っていた香水が何だったのか、知りたかったとの事。 とても良い香りで、印象に残ったそうです。

私もどれかは覚えていなかったけれど、ラルチザン・パフュームの香りである事だけは間違いないはず。
当時から、私はそれしか使っていなかったから。まだコラボを始める前でしたが。

彼女の問いに「ラルチザン・パフューム」と答えながら。 ふと、彼女の手にある絵葉書が、パリのラルチザンのお店を
描いたものであるのに気づきました。
マレ地区のブティックの「肖像画」、前にラルチザンの為に描いた作品。

数十種類もある絵葉書にほんの数枚混ざっていたもの。 その山の中から、彼女はそれを選んでいたのでした。


本当にちょっとした事なんですが。またしても何か、必然とか運命とか。 そんな言葉にならないものを感じた出来事。

それと共に、感動や印象、特に感性に響くものって、やっぱりすごいと感じました。 いつまでも心の片隅に残り、
刻まれた記憶のかけらは、年月が経っても決して消える事がないのだから。