2024-03-28

旅(Viaggio)・シチリア / ノートのインフィオラータ 2023(Infiorata di Noto 2023)



<ノートのインフィオラータ Infiorata di Noto>







ノートは南東シチリアのバロックの街。

世界遺産に登録されている「ヴァル・ディ・ノートの後期バロック様式の町々」の8つの街のひとつです。
ノート、ラグーサ、カターニア、カルタジローネ、ミリテッロ・イン・ヴァル・ディ・カターニア、モディカ、
パラッツォーロ・アクレイデ、シクリ。
8つ全てを訪れるのは長年の憧れ。2016年にミリテッロを訪問してついに達成!


ノートは春に行われるインフィオラータ(花祭り)でも有名です。それを聞いたのは、訪れた数年後のこと。
そこで初めて、私は「インフィオラータ」という行事を知ったのでした。

それ以来、日本でインフィオラータに携わりながら、ノートの魅惑的な花の絨毯をいつの日かこの目で観たいと、
ずっと思い続けて来ました。

そして昨年2023年、その夢を実現させる為にとうとう祭りの時期に訪問。




日本からカターニア、ラグーザ経由辿り着いたノートは、花で溢れていました。

この年のテーマは“NOTO e Cinema”。イタリア映画を題材とした花絵の絨毯がバロックのニコラチ通りに並びます。

年に一度のこのお祭りでは、700㎡の花のカーペットが出現し、石畳に丁寧に彩りどりの敷き詰められます。
お祭りの4日間は、コンサートやパフォーマンス等たくさんのイベントが行われ、町中が華やいだ雰囲気に。

5月後半だというのにまだ寒い日々。シチリアの青空とインフィオラータのコントラストを観る事は出来ませんでしたが。
街の中心の静かなB&Bでのんびりと羽を休めつつ、会場へと行ったり来たり。

数年前のインフィオラータ@東京で出会ったノートのInfiorataアーティスト、Valentina や Carmen とも再開!
イベントで忙しいところを色々と案内していただいて、花祭りを満喫出来ました✨
(感謝感激です✨本当にありがとうございました!)




そうやって、ノートでの2日間はあっという間に過ぎて行きました。
この風景を必ず描こうと心に決め、いつの日か再訪を祈りつつ。次の街Siracusaへ。

その想いを胸に、帰国後に上の写真をモチーフに作品を制作。4月の個展の案内状となった作品です。
インフィオラータという絵画を絵に描くという興味深い作業。これからも描き続けて行きたいと思っています。









<インフィオラータとは>

インフィオラータは、キリストの復活祭から60日後の最初の木曜日に行われる「聖体祭」を記念して行われるイベントです。
この日の前後は、市民が教会までの道のりを花や種等で宗教画を描き、その上を司教達が行進してお祝いをします。
「神に捧げる芸術」とも呼ばれ、イタリアやスペインを中心に世界各国で盛大に行われています。
起源は13世紀、通りを行く司教達を市民が花のシャワーで祝ったことが始まりと言われています。
約400年前、サンピエトロ寺院で花絵と進化、それが芸術へと昇華し、世界中の花絵師達が腕を競い合っています。

インフィオラータの特徴は、花絵はすべて市民の手で創られることです。
そして数時間、数日後には司教達の行進により崩されてしまいます。そのためエフェメラル・アート=儚い命のアートとも呼ばれ、
その瞬間の美しさを求め多くの観光客が訪れます。

2006年にはインフィオラータの国際連盟も設立され、2年に1度世界大会が開催されるなど、宗教行事としてだけでなく、
アートとしての側面も注目されています。

日本でも2001年から約23年間、市民アートイベントとしてインフィオラータが各地で開催されています。
これまでに多くの場所で作品を作り上げて来ています。
















































































































































































































 

2024-03-18

作品(WORKS) & グルメ情報(INFORMATION) /リストランテすずらん “RISTORANTE SUZURAN” 

 


<リストランテすずらん>









蔵前に先週新しくオープンした友人のイタリアン「リストランテすずらん」へ絵をお届けしました!


イタリアや東京で経験を積んだシェフのお店です。

何度かお料理を味わう機会があり。
その美味しさと心のこもったお料理に、お店を出すのをずっと心待ちにしていました✨
長年の夢が叶って、ようやくオープン!本当におめでとう✨

今はまだランチ営業のみ、フルオープンに向けて着々と準備を進めています。




始まったばかりのピカピカのお店✨これからが楽しみ😋
その素晴らしい未来に、私の絵が彩りを添える事が出来れば嬉しいです。

店を出す時にはぜひ私の絵を飾りたいと、何年もの間ずっと言い続けてくれたシェフ。

その手元についに絵を届ける事が出来て感無量、本当に幸せ。センチメンタルMAX!!
(お店にはなんと、私の絵用のスペースも用意されていました✨)

絵を描いていて良かった、もっと描きたいと、心から思う瞬間です。



ちなみに、店名の由来は、彼のご実家の美容室からとの事。
生まれた時から美容室「すずらん」で育ったシェフが、原点に戻る意味を込めて名付けたそうです。
ちょっと意外なクラシックな店名とその由来にも、じわっと感動。

蔵前はずっと気になっていた町でもあり。これから頻繁に通いそう。宜しければ足を運んでみて下さいね😉


「リストランテすずらん」東京都台東区寿4−3−4

https://www.instagram.com/ristorante.suzuran/




















































































2024-03-13

徒然なるまま、音楽を聴きながら描くことについて。(制作過程)




<制作過程>









4月の個展の準備を進めています。作品は出来ているけれど、雑事が山積み!
事務的な仕事を早く済ませて、また次の発表に向けて早く描きたい。

今日は大雨の中、友達のレストランに絵の納品の打ち合わせへ。
長年の夢が叶っていよいよオープンです!本当におめでとう!

ワインをご馳走になり、すっかり良い気分で、帰宅してまたキャンバスに向かいます。
勢いで新作を2枚始めました。今夜は筆使いがメイン。

バックミュージックは、The Notes of Museum のアルバム ”Change the Colors”。
色彩に溢れた音楽は制作にピッタリ。

音楽を聴きながらキャンバスに向かっている時が、一番心が落ち着きます。

楽しくても寂しくても落ち込んでいても、どんな時でも。大変だけど一番楽しい。

やっぱり私は、絵を描く事が好きなんだろうな。と、しみじみ感じる夜✨



















































 

2024-02-28

徒然なるまま、撮ることについて。(カメラを持って町へ出よう Let’s take a walk with Camera !)




<カメラを持って町へ出よう!>






   





快晴の神楽坂!春がそこまで来ています。

色彩に誘われ、我慢出来ずに一眼カメラを持って外へ!春になったらまた撮る機会も増えそうなので。


カメラを持って歩くのは、帰国して以来数ヶ月ぶり?最近はずーっとスマホばかり。

以前はいつも、一眼レフをぶら下げて、ひたすら撮っていました。

旅先で、ファインダーで風景を切り取るのに魅せられて。思えばそれで写真にハマったのでした。
数十年前、絵を描き始める前の事。


スマホは遜色なく撮れるし、スマホならではの撮り方もあって楽しいけれど。
私はやっぱり自分の眼で、自分のアングルで切り取りたい。


(写真は神楽坂のスナップと、数年前の撮影会@春の昭和記念公園のものです。)




























































































2024-02-11

展示情報(Exhibition)・グループ企画展@神楽坂フラスコ 2



<H2K2 Art Exhibition ‘24 「実験室 at Frasco」>












久々のグループ展はやっぱり神楽坂で企画。

「フラスコ」は、神楽坂の路地に佇む、和のテイストも感じる真っ白なスペース。
様々な可能性に自由にトライ出来るギャラリーです。
10年前までは、ここでグループ展を企画していました。

H2K2は、ファインアートを追求しつつ、「アートで真面目に遊ぶ」がコンセプトのユニット。
何十年も前に絵を始めた時からの仲間達です。

今回は「フラスコ」という名前の通り、各々が色々な事にトライする「実験室」がテーマの企画展。
いつもの個展とは全く違う雰囲気の展示になります。
それぞれの個性が際立つハードな?空間で、軽くグッズ販売にもトライ🎵

私の限定グッズは、Tシャツ(絵&写真)・トートバッグ。ノベルティやプレゼント用にトライアルで作っているものです。
各種1〜2枚ずつの数量限定&たぶん今回限定🤣です(10種類以上あります)。ご興味おありの方はこの機会にぜひ。

個性的なアーティスト4人の作品展。それぞれの世界とその融合をお楽しみいただければ嬉しいです。
神楽坂散歩と合わせて、ぜひお立ち寄り下さい。

H2K2 Art Exhibition ‘24 「実験室 at Frasco」
(参加アーティスト:平田直子 / 平林真弓 / 神谷浩二 / 川又敦子)
DM:designed by Naoko HIRATA

日時:2024年2月16日(金)〜21日(水)12〜19時(最終日〜17時)
(私は毎日在廊予定ですが、時間はお問い合わせ下さい。)

場所:神楽坂「フラスコ」 https://frascokagura.com
東京メトロ 東西線 神楽坂駅 1番出口(神楽坂口)から徒歩3分
都営地下鉄 大江戸線 牛込神楽坂駅 A3番出口から徒歩5分






































2024-02-01

展示情報(Exhibition)・グループ企画展@神楽坂フラスコ




<グループ展ご案内>










神楽坂で久々にグループ展を開催します!

ファインアートを追求しつつ、「アートで真面目に遊ぶ」をコンセプトに活動する
アーティストのユニット H2K2の作品展です。

それぞれが自由に創作活動をしながら、時に集まる仲間の企画。
このかたちでの展示は初めて。

テーマは「実験室」。各々やってみたかった事・新しいことにトライしてみる展覧会。

私も、普段やらない事にトライし、いつもと違う作品も展示する予定。
絵画やオブジェ等々の展示を中心に、イベント限定の作品・グッズも販売します!
普段の個展とは全く違う感じにしたいと思っています。

どんな化学反応が起こるか、まだまだ未知数。4人の様々な世界をお楽しみ下さい。


H2K2 Art Exhibition ‘24 「実験室 at Frasco」

(参加アーティスト:平田直子 / 平林真弓 / 神谷浩二 / 川又敦子)

日時:2024年2月16日(金)〜21日(水)12〜19時(最終日〜17時)

場所:神楽坂「フラスコ」 https://frascokagura.com
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂6-16
東京メトロ 東西線 神楽坂駅 1番出口(神楽坂口)から、徒歩3分
都営地下鉄 大江戸線 牛込神楽坂駅 A3番出口から、徒歩5分
TEL : 03-3260-9055















2024-01-12

旅(Viaggio)・ 南イタリア XI ・バジリカータ/マテーラ(Southern-Italy XI / Matera, Basilicata)



<マテーラ>













2022年夏の旅。洞窟住居・サッシの街マテーラへ。

1994年にバーリから日帰りで数時間だけ訪れたその佇まいが脳裏に焼き付いていて、今回宿泊して散策しました。

旧市街サッシ地区は、他には類をみない独特の雰囲気。
岩で出来た素晴らしい絶景の美しさ、自然の力強さを味わいつつ。同時にどこか不安と暗さ、虚無感をも感じる独特の景観。

宿泊したホテルは街外れ、サッシ地区の見渡せる「ホテル・ベルヴェデーレ」。その名の通り、テラスからの
絶景は素晴らしく、息をのむほど。
しばし羽を休めつつ、いつまでも眺めていました。


*マテーラについて

この街の歴史は先史時代にまで遡り、もとは風雨の侵食で形成された洞窟に人々が住み着いたのが始まりとの事。
その後、街は少しずつ拡大し、自然の洞窟を利用していた住居の周りも石灰岩を掘って道や階段が作られていきました。

17世紀にはマテーラはバジリカータの州都となり繁栄します。しかし、裕福な人々は新市街に住むようになり、
サッシ地区との貧富の差が拡大。
20世紀にはサッシの衛生状態や住環境の悪化の為、住民は強制移動させられ、サッシ地区は廃墟となりました。

しかしその後、その独特の住居や建築・生活様式が文化遺産として見直され、街を保存・再生させる動きが生まれました。
1993年に世界遺産に認定されたのをきっかけに、サッシ地区は再び活性化。戻る住民や観光客が増えて来たとの事。
1994年に訪れた時に比べても、かなり活気を感じますが。

旧市街サッシ地区の独特の景観と雰囲気は、一旦滅びて再生したという事実から生まれるものでしょうか?