2015-10-30

展示情報 (EXHIBITION)・えすぱすミラボオ(神楽坂) 2


 



<"「旅のかけら~色彩の旅2015」 Les Voyages des Couleurs">

 

 





神楽坂のギャラリー・えすぱすミラボオにて、明日10月31日から個展が始まります。
http://espace-mirabeau.blogspot.jp/


本日搬入・飾り付けが無事終了しました。 後は明日を待つのみとなっています。
今回は、フランスやイタリア、ヨーロッパのクラシックな部分を意識した絵を中心に展示しています。



私の場合はやはり、赤・青・黄等のVIVIDな原色・ビタミンカラーを使って、陽光溢れる地中海を描く事が自然なのですが、
大好きな歴史あるクラシックな街並や建築、そんなものへの憧れの気持ちも時には表現してみたいと。
そんなモチーフを選び描いた作品が中心です。

制作は、太陽の光あふれるVIVID鮮やかな絵を描きたい時と、重厚な風景に光を当ててしっとりと表現したい時があり。

描く季節にもより気分も違います。初夏から夏にかけてはクラシックな仕事は気分がのらない事が多く、秋が深まって来ると、
海辺など光と水を感じる絵はなかなか描けません。

時にはそんなクラシック・バージョンへの気持ちを炸裂させ(笑)センチメンタリズムに浸り切って描いてみたいと思ったのが
きっかけでした。



今回は油絵のみで、大小合わせて40点近くの展示となります(大部分が新作です(^-^))。 皆様ぜひご高覧ください。
秋の神楽坂を彩る心地よい展示になればと思います。  土日と3日の祝日は在廊予定です。 よろしくお願い致します。

"「旅のかけら ~ 色彩の旅2015」Les Voyages des Couleurs"

神楽坂「えすぱすミラボオ」にて開催
2015年10月31日(土)~11月9日(月)11時30分~19時(最終日~17時)
http://espace-mirabeau.blogspot.jp/
東京都新宿区神楽坂6-36-1 神楽坂ビル2F
TEL/FAX 03-6228-1884





2015-10-23

旅(Viaggio)・プーリア / 南イタリア(Puglia / Italia)Ⅸ <プーリアについて>





<プーリアについて>






<ビトント BITONTO>







プーリアは、長靴の踵のあたりの地方、青い空と海に真っ白な建物が映える美しいところです。 対岸はギリシャやクロアチア。
素朴で素敵な田舎町が点在します。  真っ白な小さい街々が、他のイタリアとは違う独特の雰囲気を醸し出しています。
美味しい食材とオリーブオイル、地ワインでも名高い、ゴキゲンな場所。

このあたりは、遠い昔から東方との交流も盛ん。  種々の文明の痕跡が混在しています。 ギリシャからローマ、ビザンツ、
ノルマン、フランス、スペイン等々、様々な国の支配下に置かれました。 多様性をきわめ、様々な顔を持つ地方です。
複雑で多様な個性が魅力的。

中世の城やプーリア・ロマネスク、バロックの教会等。 また、トゥルリやマテラの洞窟住居等、独特な建築様式が混在。
建築好きな人にはこたえられないようです。

プーリアは20年近く前に数日間で訪問しました。 有名な世界遺産のアルベロベッロやマテーラ、バロックのレッチェ等々。
青い空と海、白い家並と素朴な雰囲気が強烈な印象でした。 その時の残像がいまだに残っていて、いつかまた訪れたい
目的地destinationのひとつでした。


そして、今回、Bariから北を目指したのは、調べて行くうちに、「ここらへん、ぜったい面白いぞ」と思ったから(^-^)

日本ではあまり知られておらず、ガイドブックにもなかなか載っていませんが、古くからの歴史とその遺産を持つ土地です。
こじんまりと素朴で素敵な街並、観光地ではない生活感溢れる町々、そしてプーリア・ロマネスク。 私のような田舎町好き、
建築好きにはとても魅力的な場所。 超普段着のイタリアです。

実際行ってみると、のんびりしていながら割と文明的な印象。 そして交通網は意外にしっかりしている気がします
(南イタリアにしては)。
Webで調べると、先達者たちは皆、「このあたりの観光は1週間くらいは必要」という評価。 まあ、みなさん私のような方々
だと思われ(スミマセン)、あまり一般的な意見ではないかもしれませんが。 そして、世の中には私などよりずっと専門的な
「ロマネスク建築愛好家」が多いので。

今回の私の旅は、もともと、バーリから南下して踵の先端まで行く予定にしていたので、今回は北はとりあえず3日のみ。
結果として、こんな長閑なところにいながら、忙しい旅となってしまいましたが、何とかクリア。 一応テラスでプーリア
ワインを味わう時間も取れたし^^;  陽の長い夏の旅は良いですね。


南イタリアらしい陽気さ、大雑把さ、呑気さ、そして人懐こさ、そんなものを満喫しながら旅を続けて行きます。








<ビトント BITONTO>
 
  
 


 

 
 
 

 


<ビトント BITONTO>
  
 
 
 
  
 






<ルーヴォ RUVO>
 
 
 
 
 
 
 
 
 


<ルーヴォ RUVO>
 








 



<モンテ・サンタンジェロ MONTE SANT'ANGELO>
 
 
 
 
 
 
 


<モンテ・サンタンジェロ MONTE SANT'ANGELO>
 
 
 
 
 
 
 
 
 


<モンテ・サンタンジェロ MONTE SANT'ANGELO>
 
 
 
 
 
 
 
 



<モンテ・サンタンジェロ MONTE SANT'ANGELO>
 
 
 
 
 
 
 
 



<モンテ・サンタンジェロ MONTE SANT'ANGELO>
 
 
 
 
 
 
 
 



<サン・ミケーレの像 SAN MICHELE>
 
 
 
 
 
 
 
 



<マンフレドニア MANFREDONIA>
 
 
 
 
 
 
 
 


<マンフレドニア MANFREDONIA>
 
 
 
 
 
 
 
 
 


<マンフレドニア MANFREDONIA>
 
 
 
 
 
 
 
 
 


<マンフレドニア MANFREDONIA>
 
 
 
 
 
 
 
 
 


<トラーニ TRANI>
 
 
 
 
 
 
 
 
 


<カステル・デル・モンテ CASTEL DEL MONTE>
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 <バルレッタ BARLETTA>
 
 
 
 
 
 
 
 


2015-10-16

展示情報 (EXHIBITION)・えすぱすミラボオ(神楽坂)


 

<展示情報 (EXHIBITION)・えすぱすミラボオ(神楽坂) ESPACE MIRABEAU @Kagurazaka











神楽坂のギャラリー・えすぱすミラボオにて、10月31日から個展を開催します。
http://espace-mirabeau.blogspot.jp/

タイトルは ”「旅のかけら~色彩の旅2015」Les Voyages des Couleurs”。 私の旅の軌跡を少しずつ拾い集めて制作した作品達です。
今回は、ヨーロッパの風景を、歴史と文化を感じる側面からモチーフを選び、心持ちクラシックなテイストで制作した作品を中心に
展示します。

夏の展示、特に湘南方面では、海と水、眩いまでの光と解放感を意識しているのですが、
今回は、秋から冬に向かって行く季節の中、神楽坂での展示という事で、(私的には)気持ちシックな方向で纏めています。

昨年の夏の一連の個展で、海と風をテーマに光を感じる作品Côté Ensoleilléeを発表した後、次はクラシックな側面
Côté Classiqueで展示を構成してみたい、と思ったのでした。
そしてその発表の場所として選んだのが神楽坂です。 和と石畳の町であると共に、フランスを始めとしたヨーロッパの文化の色濃い
地区。 私のもう一つの帰る場所。

神楽坂には素敵なお店やスポットが凝縮しています。また、10月17日~11月3日には、毎年恒例の文化祭「まち飛びフェスタ」も開催
されます。 (今回の私の展示もその参加企画です。) まち飛びフェスタHP:  http://machitobi.net/
町は活気に溢れ、様々なイベントも行われる期間です。

芸術・文化の秋を満喫しに、ぜひお立ち寄りください。 お待ちしております。


 "「旅のかけら ~ 色彩の旅2015」Les Voyages des Couleurs"

神楽坂「えすぱすミラボオ」にて開催
2015年10月31日(土)~11月9日(月)11時30分~19時(最終日~17時)
(オープニング・パーティー:31日17~19時)
http://espace-mirabeau.blogspot.jp/
東京都新宿区神楽坂6-36-1 神楽坂ビル2F  TEL/FAX 03-6228-1884



Je vais faire l'exposition prochaine à "Espace Mirabeau" Kagurazaka à partir du 31 Octobre 2015.
Le titre est "les morceaux de mes Voyages ~ Les Voyages des Couleurs 2015”.

Cette fois aussi, je vais exposer mes peintures sur des motives de paysages européens avec plein de lumière, que j'ai trouvé
dans mes voyages.  Mais aussi j'essaie d’ajouter l'ambiance un peu classique et glorieuse en même temps.
C'est plutôt la version "Côté Classique".

Je toujours compose mes expositions avec mes oeuvres "Côté Ensoleillée" qui font sentir la lumière et la mer principalement,
mais cette fois, au milieu d'automne, je vais faire expo en suivant la saison.

Galerie "Espace Mirabeau" est située devant Akagi Temple à Kagurazaka, la ville où on peut trouver beaucoup des cafés/
restaurants /boutiques divers et aussi des lieux interessants. C'est le quartier très sympatique !
Venez apprecier mes tableaux, s'il vous plâit ! J'attends vos vosites.

 <Atsuko K. Exposition " les morceaux de mes Voyages ~ Les Voyages des Couleurs 2015">
 À partir du 31 octobre (sam) au 9 novembre (lun) 2015 (11:30-19:00, le 9 novembre -17:00)

"Espace Mirabeau" http://espace-mirabeau.blogspot.jp/
Kagurazaka Bldg., 6-36-1, Kagurazaka, Shinjuku, Tokio Tel/Fax 03-6228-1884
(2ème étage d'edifice à gauche de la rue devant Akagi Temple,
1 minute à pied de la station de metro (Tozai-ligne) "Kagurazaka" / Sortie No.1.


I will have my next exhibition from Oct.31 till Nov.9 at "Espace Mirabeau" at Kagurazaka.
The title is "les Voyages des Couleurs 2015 - Fragments of my trips". Also this time, I will exhibit my works with motives
of scenes in Europe.  And I’m trying to add some little nuances such as "Classic" this time, as I will hold my exhibition
in Autumn at Kagurazaka.  It is my works of "Classical Side", compared with my standard "Sunny Side".

"Espace Mirabeau" is situated on the street of Akagi Temple at Kagurazaka. It is very friendly area, where we can find
many cafes/restaurants and also many interesting spots.
I'm very glad if you could come appreciate my exhibition ! I'm awaiting your visit.

<Atsuko K. Exhibition "les Voyages des Couleurs">
Oct.31(Sat) – Nov.9(Mon) 11:30-19:00 (Nov.9 -17:00)

 "Espace Mirabeau" http://espace-mirabeau.blogspot.jp/
Kagurazaka Bldg., 6-36-1, Kagurazaka, Shinjuku, Tokyo Tel/Fax 03-6228-1884
(2nd floor of a building on left side of the street Akagi Temple,
1 minute by foot from the station (Metro Tozai-line) "Kagurazaka" Exit No.1.





2015-10-09

旅(Viaggio)・プーリア / 南イタリア(Puglia / Italia)Ⅷ<カステル・デル・モンテ Castel Del Monte>



<カステル・デル・モンテ Castel Del Monte>











カステル・デル・モンテ。 南イタリアを代表するお城であり、世界遺産にも登録されています。 イタリアのユーロ硬貨の
裏のデザインにもなっている名城。

広野に佇む堂々とした孤高な姿は壮観。 様々な謎を抱える城とも言われ、その神秘的な姿と美しい構造は、世界でも有数の
名城に数えられています。

Barlettaから近郊線で一駅、Andriaからバスで。(又はBariからバス)
但し、バスは1日数本なので、アクセスは不便です。 南イタリアの世界遺産を代表するお城なのに、やっぱりアクセスは
不便。。。更に、日曜日なので思うように行かず、結局はBarlettaのホテルからタクシーで。(ホテルで交渉してもらい
ました^^;)ここまで来て断念する訳にもいかず。


この城は、13世紀に名君と言われるフェデリコ2世(神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世)によって建築されたもので、
イスラムと北方ヨーロッパゴシック的な建築様式が見事に調和しています。 八角形を象徴的に取り入れた設計になっており、
大変独創的。当時としては驚異的な建築技術とも言われています。(きっちりした質実剛健な造りが、如何にも
ドイツ人が作った城というイメージではあります。。。)

それに加えて特徴的なのは、この城にはいろいろな謎とミステリーが隠されているという事。

何の為にフェデリコ2世はこれを作ったのか?

構造からみて(=軍事施設や礼拝堂、厨房・貯蔵室等がない)、軍事的目的でも居城用途でもないという事で、長い間
謎と言われて来ました。 別荘または客をもてなす為のものとして、実際的な用途ではなく、趣味的なものだったという
説が今では有力です。

また、彼はなぜここまで8という数字にこだわったのか?という事も、もう一つの大きな謎。

八角形の城は、全てが8から構成されています。 お城の外観に象徴される8角形にはじまり、塔や庭、部屋の数もすべて
8、各所に施された装飾(柱等の植物や葉の彫刻など)にいたるまで、全て8を意識しています。


この名城は、その神秘的姿と背景から、映画『薔薇の名前』の修道院のモデルとなったという説もあり。
まさにミステリーの舞台として申し分ない城です。

お天気が悪かったのも逆に、おどろおどろしさを増すのに効果的(笑)。
またしてもタイムスリップしながら、この八角形の城の内部をひたすらグルグルと回っていたのでした。

城の雰囲気を心行くまで堪能した後は、Barlettaの駅へ。 さて、いよいよ南へ。
Bariを経由して海沿いの町、Polignano al Mareへと向かいます。







 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 












 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 






 
 









 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 





 
 
 
 
 
 
 
 
 

 










2015-10-02

作品 / Works・カルタジローネ / Caltagirone, Sicilia


 



<作品・カルタジローネCaltagirone>










カルタジローネ。 シチリア中東部の山間にある旧いバロックの街。

ローマ以前からの歴史を持ち、様々な文化の混在する町です。 陶器の里としても世界中に名を馳せているこの町は、
「ヴァル・ディ・ノートのバロック様式の町々」の一つとして世界遺産に登録されています。 旧市街のサンタ・マリア・
デル・モンテ大階段の景観はこの町を決定づけています。

142段の階段は、色とりどりの美しいマジョリカ焼のタイルで装飾されています。 タイルのデザインは10~20世紀の
広範囲にわたるとの事。


私がこの町を知ったのは遠い昔。
「夏の行方」という辻邦生のエッセイ(写真集)の中にシチリアへの文章とその階段の写真をみつけ、その景観に
圧倒されました。 何故かわからず、とても魅かれたのでした。 そして、いつかシチリアというところへ行ってみたいと。

シチリア行は数年後に実現出来ましたが、その時はカルタジローネまで到達する事は出来ませんでした。
短い旅程、しかもシチリアと言う場所で、バスを乗り継いで行く山間の町までの道のりは、その時の私には無限に
遠かったのです。 シチリアという土地がとても特別に思え、当時は女性の二人旅には相当の覚悟が必要だったという
のもありました。

カルタジローネの階段を上る事が出来たのは、2度目のシチリア旅行の時。 それから15年以上経ってからの事です。
その旅は、私のシチリアへの想いを決定づけたものとなりました。


20数年という長い年月の憧れの地。 階段の下に立ち、その想いを噛みしめて上を見上げながら、一段一段を踏みしめて
上りました。

一段毎に違うその模様を観察しながら上っていくのはとても楽しく、時間を忘れます。 独特の青、黄色、そして緑。
町中が陶器や絵タイルで彩られた旧く美しいバロックの町。


(この作品は、初めてこの階段を描いてみたもの。 2014年春の作品です。 私の中の憧れと想いを、夢のように淡く
表現してみました。 次に描く時は、全く違う表情で描いてみたいと思っています。)