<ピレネー山中のロマネスクの村 サン・ベルトラン・ド・コマンジュ>
<サン・ジュスト教会(手前)と サン・ベルトラン・ド・コマンジュ聖堂> |
Saint-Bertrand-de-Commingesサン・ベルトラン・ド・コマンジュ。
北スペインへと向かうCamino de Santiagoサンティアゴ巡礼街道沿い、ピレネーに程近い山奥の巡礼地。 ローマまで歴史を遡る
その村に、ロマネスクの大聖堂が佇んでいます。
以前、中世ヨーロッパの旅の写真集でみた風景。 サン・ベルトラン・ド・コマンジュのSte-Marieサント・マリー大聖堂と、
手前に立つサンジュスト教会。
その美しい写真に、これはどこだろう?いつか行きたい。とずっと思い続けていました。
<村の風景> |
巡礼街道・ロマネスクの例に漏れず、車がないとアクセスがとても不便な場所。
今回本気で行こうと村の観光局にメールしたら、SNCFローカル線「Montrejeau モンレジョ」駅からタクシーが近いとの事。
タクシーの電話番号を教えてくれたので、バイヨンヌから電話して予約。
(ヨーロッパの田舎のタクシーは自営業的だったりもするので、当日の現地調達は難しいです。。。流しってまず見つからない。
何度もイタイ目に遭いました。今回も電話での対応が不安だったけど、信じるしかない。)
ホテルはあまり無さそうなので、トゥールーズから日帰りを計画。 1時間近くバイヨンヌ方面に戻り、Montrejeau駅へ。
駅に降り立つと、駅前は比較的普通の感じ、というか「無人駅ではなく、少なくとも普通に人が暮らしてて道も普通に広く
車も走っている」というレベル。 まずは一安心。 超田舎に行く時は、目的地に向かって行くうちに道がどんどん細く?なって
いき心細い思いをする(と共に醍醐味も感じますが^^;)事が多々あります。
<モンレジョMontrejeau駅前> |
タクシーはホントに来るのか――?と待つこと10分、やって来ました、やっぱり普通の乗用車で。
しかも別のお客?も乗っている。
その人が降りてから、大聖堂へ向かいます。 まずは、持って来た写真をみせて、大聖堂とサン・ジュスト教会が
このアングルで見えるところ(きっとどこか野原の真ん中)に行きたいと交渉。 自分で当たりをつけて誘導。
そして、来ました。ここです。夢にまでみた風景。今回の長旅のDESTINATIONの一つ。
こういう時いつも、しみじみと、ここまで来て良かった、生きてて良かった、などど思うのです。
サン・ジュスト教会は、野原の中、墓地の傍らにぽつんと佇む小さな教会。 ロマネスクの彫像が印象的です。
ピレネーの麓、この珠玉の教会とサン・ベルトラン・ド・コマンジュの景観はどんな絵でも描けない美しさ。
<サン・ジュスト教会> |
たっぷりと感慨にふけってから(タクシー運転手のマダムは、そんな私を優しく見守っていてくれました、たぶん^^;)、
さて、いよいよ丘の上のサン・ベルトラン・ド・コマンジュ、サントマリー大聖堂へ。
この教会は11~12世紀のロマネスク+ゴシック様式。巡礼者も多く立ち寄りました。 大聖堂の回廊からは周囲の
木々や渓谷ののどかな風景が見下ろせます。
鳥のさえずりとカウベルの音、水のせせらぎだけが聞こえる山奥。のどかな昼下がり。 贅沢な時間。
ロマネスクの建築、美術の素朴な美しさにはやはり心惹かれます。それを訪ね歩いて旅を続けています。
<Cloitre サン・ベルトラン・ド・コマンジュ聖堂の回廊> |
<ラングドックの白ワイン> 大聖堂前のカフェ・レストランのテラスで |
数件のお土産物屋やカフェしかなさそうな小さな村をのんびりと散策し、数時間後にタクシーに迎えに来てもらって駅へ。
駅前に良いかんじの食堂と宿があり。こんなところに泊まるのも面白かったかも?とちょっと後ろ髪を引かれながら、
その日の宿、トゥールーズへ戻ります。
ちょっと都会に戻り、夜はまたキャピトル広場に繰り出そうかと。そうやって、旅はまだまだ続いて行きます。
<駅前のホテル・レストラン> クリーム色とレンガ色の壁にモスグリーンの椅子が何とも言えず良いかんじ。」 |