2018-03-30

徒然なるまま、桜と絵、諸々について。










<桜と諸々について>












今年も桜が咲いています。

桜は大好きな花のひとつ。 桜の間からのぞく青空を見上げる時間が好きです。 満開に咲き誇る花の中に佇んで
いると、時を忘れます。

そして、桜のトンネルは、どこか別の世界へ続いているそうです。 いつの日か、その先の世界へ行ってみたい。。

3月の声を聞くと、桜のことを想い始め、絵に描きたい気持ちになります。 咲くまでの待ち遠しい気持ちを絵筆
に込めながら、春を待つのです。



でも、時には描くタイミングを逸してしまう事も。

気づくと周りが桜の洪水になっていて、春が来ている年もあります。 そうなると、慌てて始めても、もう間に
合いません(笑)


今年こそは描きたいと思い、旅立つ前の3月上旬に手掛け始めました。 桜を想いながら。

日本を離れるのはほんのわずかだし、帰国は3月20日頃。 そこから桜が満開になるまでの10日程度で、一気に
描きながら桜気分を盛り上げて楽しもうかと。 テンション上がりそう(笑)

ところが。 今年の桜はなんて早いのでしょうか。 戻って来たら、東京の桜はもう咲き乱れていました。。。
私の個人的な?予定より一週間以上も早く。

ああ、もう絵が間に合わない。。

実際に桜が咲き始め、世の中が薄ピンク一色に染まるともう、描きたいという気持ちは落ち着いてしまうのです。

そうなると、今度はカメラの出番。 昼も夜もカメラを持って、ひたすら桜を追いかけます。 仕事の昼休みすら
も活用して。



それでも、週末のお花見で桜を満喫した後、家に帰って描きかけの作品の前に座ってみました。が。

ああ、ダメダメ。 描けるわけが無いじゃない。 だって、全然違うんだもの。

花はそのままの姿が、圧倒的に一番美しいのだから。 色もかたちも、佇まいも全てが。 やっぱり自然ってすごい
のです。
私の桜はたぶん、私の頭の中で咲いている架空の花なのです、心象風景のようなもの。 実物とは全く別物。

まあ、「心象風景」だから、桜嵐が去って落ち着けば、もしかしたら仕上げが出来るかも?と期待しよう。




これは、「ヨーロッパの風景を現地では描けない」事と通じるものがあるかも。 

そう、私は何故か、目の前にある風景は描けないのです。 だって、どんな絵よりも実物の方が、自分にとっては
遥かに魅力的なのだから。

やっぱり、私は「心象風景」を描いているのでしょう。。。



そんな訳で取り止めなく長々と描いてみましたが、要は、桜の咲くのが早過ぎて、絵が間に合わなかったという
お話でした(笑)
ここ数日の桜の写真を、途中で止まってしまった絵の部分画像と共にアップします。


やっぱりいつか、桜のトンネルの向こう側をみてみたいな。。











































































<途中の作品1、部分>









 <途中の作品2、部分>












<「桜、またはアーモンドの花」>
数年前の作品 











<「桜、またはアーモンドの花」(部分)>
数年前の作品 


































































2018-03-23

旅(Viaggio)・2018年 新年の旅(Capodanno 2018)Ⅹ ヴェネツィア、バーカロ巡り・Bacaro di Venezia





<Venezia、バーカロ巡り>





<Cantina do Mori> 





Veneziaといえば、バーカロ巡りが楽しみ。

バーカロは、ヴェネツィア特有の立ち飲みワインバーです。
カウンターに並ぶCichetti(チケッティ=つまみ)も美味しく、サクッと一杯♪

そして、バーカロは朝からやっているのです。漁師達が朝から、オンブラ(ハウスワイン)をひっかける
習慣があり、それが一般に広まったとか?
(オンブラもヴェネツィア特有の呼び名で、昔、ワイン売りが太陽の光を避けて日陰(オンブラ)で販売
していた事からそう呼ばれるようになったとの事。)

チケッティは、タコやイカ、魚や海の幸はもちろん、肉や野菜、旬のものを中心にしたベネチア料理です。
いろいろな味を手っ取り早く楽しめる、便利な場所。もちろんハシゴも(^-^)/
オステリア、トラットリアを併設しているお店も多く、人気店は人で溢れています。

地元の人々は、お気に入りの店に軽く立ち寄って知り合いと酌み交わします。社交場のよう。スペインの
バル的?でも、深夜までやってるスペインとは違って、オステリアやっていないところだと、夜は早く
閉まるお店も多いとか。検証はしていませんが。



さて、観光を終えて、まずは夕食の予約をしようと、超人気店「ALLA VEDOVA」へ行ったのですが、
とても無理で、人のひしめくカウンターでとりあえずVenetoのプロセッコとクロケッタ。






















その後は、いつも立ち寄るリアルト界隈の老舗のバーカロ「Do Moriド・モーリ」のカウンターで、
Venetoの白(Manzoni Bianco)、バローロとチケッティをまったりと。 このお店、大好きです。 最初に
偶然見つけた時に、ここは只者ではない!?と思ったのですが(笑)、ヴェネツィア最古、15世紀創業!?
やっぱり。









































































































































そして、「フラゴリーノ Fragolino」を求めてカフェへ。 この地方の名物ワイン、Fragola =イチゴのような
味わい。 本物はここでしか飲めない、幻のワインです。
フラーゴラ種というブドウから作る甘口発泡ワインで、赤と白があります。アルコール度数がワインの基準
まで上げる事が出来ないので、正確にはワインではなく?イタリアでは一般小売は禁止されているらしいです。
でも、そこはイタリア、バーカロやカフェでは置いてあるところもあるので、近所のカフェに当たりをつけて
聞いてみたら、出て来ました~~(どの程度の規制なのかもよくわからないけど、イタリアだし(笑))
甘くて美味しい、アルコール&炭酸入りのイチゴジュースって感じ(笑)


























夕食は結局、カンティーナ・ド・スパーデ Cantina Do Spadeにて。 飲み歩いていたのであまりお腹も空いて
いなくて、ヴェネツィア料理のビゴリ(太麺にアンチョビ・玉ねぎ)とサラダを。これも美味しい。
Venetoの赤ワイン・ヴァルポリチェッラ・リパッソ Valpolicella Ripassoと共に。

https://cantinadospade.com/en/






































































リアルト橋のふもと、魚市場にも程近いこの界隈。 素敵なバーカロが点在しています。
ホテルで聞き込みをしたところ、他にもたくさん良さげなお店が♡また来なくっちゃ。

せっかくの旅行、有名なリストランテも良いけど。星の数ほどあるバーカロをハシゴしながら立ち飲み&
ツマミでVeneziaのグルメを満喫するのは、堪えられない楽しさです。ワイン好きな方はぜひ。

どこでもいつでも、やっている事は同じだなー。 と思いつつ、ヴェネツィアの夜は更けて行きました(^-^)/








<"Osteria al Diavolo e l'Aquasanta"> 
以前立ち寄ったバーカロ&オステリア、人気店












<朝は魚市場が開かれる界隈> 




























<リアルト橋> 























2018-03-16

旅(Viaggio)・2018年 新年の旅(Vacanza di Cappodanno 2018)Ⅸ ヴェネツィア-Part 2・Venezia 2




<Venezia>








<サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会>
インフィオラータ 






Veneziaの朝。 さっそく軽くアックア・アルタ Acqua Altaに遭遇。冬の風物詩。

サンマルコ広場は半分水浸しで、足場が組んであります。 午後には引くくらいの軽い感じなので、この
程度だと、アックア・アルタとも言えないのかな?
(アックア・アルタ=この地域の冬の異常潮位現象。 Veneziaの町が水浸しになります。)

霧に包まれた、水浸しのサンマルコ広場。とりあえず鐘楼へ上ってみます。 ほとんど見えなそうだけど、
こういう時しか空いていないので(笑)

かすかに見渡せる島々や、大好きなドージェ宮を見下ろし、さて散策開始。


今回は、サンマルコ広場からアカデミアを経由し、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会までのコースを。

ヴェネツィアは、サンマルコ広場を中心に、見所が点在。 小運河の橋を渡り、細い路地を通ってそれを訪ね
歩きながら、バーカロやカフェで一杯やるのが楽しみなのです♡

久々にアカデミア美術館を堪能。 今回の気分は、落ち着いてクラシックなVenezia。ティツィアーノTitiano
を始めとするヴェネツィア派絵画、ルネッサンスはもちろんの事、ビザンチン、ロマネスクから繋がる
ゴシック絵画等々、大好きな中世の宗教画も満喫。

現代美術が楽しめる「Punta della Dogana プンタ・デッラ・ドガーナ」(税関倉庫を安藤忠雄がリノベーション
した現代アート美術館)は残念ながら休館でしたが。

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会でもティツィアーノに遭遇。 教会では、インフィオラータの装飾も
見られました。本場のInfiorata、初めてちゃんと観たかも♡ 静かに感動です。

そして、美しい螺旋階段、コンタリーニ・デル・ボーヴォロ階段 Scala Contarini del Bovoloへ。 15世紀、
ルネッサンス期のゴシック様式階段。 カタツムリのような、独特のフォルム。 上からはヴェネツィアの屋根
が見渡せます。


新年も3日になると、人出もだいぶ落ち着き、「冬のヴェネツィア」を満喫出来ます。

予定した場所を一通りまわり、今日の観光、終了!とばかりに(笑)、バーカロ巡りへ。 いよいよ本番!
という感じ。

(To be continued...(^^)








<サン・マルコ広場は水浸し> 






















<鐘楼の上から> 














































































































<コンタリーニ・デル・ボーヴォロ階段 >
Scala Contarini del Bovolo






































 










































<アカデミア美術館にて> 











































<アカデミア美術館、天井> 











<受胎告知 Annunziata>
Antonello da Messinaの作品
好きなテーマ、「受胎告知」の中でも、好きな絵の一枚。