2018-09-21

徒然なるまま、絵の完成について





<徒然なるまま、絵の完成について>














こうして描き続けていると、時々いろいろな事を考えます。

そういえばずっと昔、絵を本気で描き始めた頃。 
全くやった事のなかった私が、絵画教室に通ってしばらく経った頃です。

とても真剣で肩に力が入っていて、美大生、いや高校生のような芸術談義をしたり。 素人&いい大人
なのに^^;
「ゴッホのような絵を描いていると、精神が追い詰められても仕方ない、いや精神が追い詰められて
いるからああいう絵になるのか?」とか。 そんなのは怖いけれど、ちょっと憧れたり。



そして初めてのグループ展に際し、家で油絵を描き始めた頃。
最大の課題は、「いつ完成なのか?」という事でした。 そもそも独学に近いのにも拘わらず、ひとり
で描いていると、良いのか悪いのか全くわからない。 途方にくれました。

そうして最初の基準は「気持ち悪くない」事だったなぁ(笑)


最初の頃は、何年もずーっと真っ赤な絵を描いていて、「赤い絵の人」と言われていました。


使う色が全て強い色だったので、時々、どんなに描いても気持ち悪い絵があり。 どんなに頑張っても、
翌朝に見直すと、どうにも気持ちが悪い。 かといって塗り潰す事など考えられず。
組み合わせやコントラスト、色の分量とかの問題?


悶々としながら気持ち悪い絵と暮らしているうちに、少しは楽になりたいと思ったのでしょうか。。

とにかく気持ち悪くなくなるまで描く、そこをクリアすれば完成、というのが一つの基準となりました。
 (気持ち悪い絵を目指している?時は別ですが)



そうやっているうちにいつの間にか、何となーく開き直る事を覚えたのかな。 自分が楽しく、好きな
方向でやれば良いのかも、と。 そうして自分なりの「完成」の瞬間が、自然と訪れるようになったの
でした。
気持ちはその時々で変わっていくので、自分で納得出来る絵というのも、その時々で違うのかもしれ
ないけれど。


でも、未だにわかりません、「いつ終わって良いのか」。

「これでもう終わって良いのか?」とも思う事もあります。もちろん一応の終わりは来ているのだ
けれど、私のような絵って、その気になれば永遠に描き続けられるので。



「発表に向けて」ではなく、期限も制約も無く、一枚の絵を気の済むまで描いてみたいなぁ。 
何も考えず感性だけで、気の向くままに。


絵って本当は、そういうものかも。