2020-10-16

情報 / アート(Information sur beaux-arts)・「モネとマティス - もう一つの楽園」@箱根、ポーラ美術館 /“Monet & Matisse - Visions of the Ideal“ ”Monet et Matisse - Les Paradis artificiels” @ Pola Museum, Hakone



<モネとマティス - もう一つの楽園>

@箱根・ポーラ美術館 6/1 - 11/3 (日本語は下部に掲載:)

*Exposition “Monet et Matisse : Les paradis artificiels“ Le Musée d’art Pola, Hakone / 
*Exhibition “Monet and Matisse: Visions of the Ideal“ Pola Museum of Art, Hakone 

I’m uploading some photos of Hakone. Texts are currently only in Japanese. 
English explanation can be found in the HP of the museum → https://www.polamuseum.or.jp/english/exhibition/20200423s01/ 



















<ポーラ美術館・森の遊歩道>





久々に箱根へ。 
ポーラ美術館「モネとマティス、もう一つの楽園」展を鑑賞しました。
展覧会について、箱根の写真と共にアップします。

この展覧会は、アンスティテュ・フランセ(日仏学院)のアートクラスのテーマで取り上げられていたものです。
授業では解説やディスカッションで掘り下げました。
モネとマティスの共通点や違い、どこが興味深かったか、また、どちらの「楽園」がより好みか、ETC。 

授業での研究や、自分の大好きな画家達の「モネとマティスの楽園」というテーマはとても興味深く。
箱根という場所での展示のコンセプトと、周辺の自然に魅かれて箱根行きを決めました。


19~20世紀を代表するクロード・モネ(1840-1926)とアンリ・マティス(1869-1954)という2人の
画家を取り上げた展覧会。この二人を組み合わせている展覧会は斬新で、二人の共通点やコントラストに
焦点を当てつつ、それぞれの個性を紹介しています。 

モネとマティスは、庭や室内空間を自ら思うままに構成し、現実の中に「楽園」を創り出してそれをモチーフと
しました。

近代化の進む中、モネは田舎へ移りジヴェルニーの庭に池を造り、植物を育てて睡蓮の連作等々をひたすら
制作しました。

一方、北フランスから南仏に移り住んだマティスも、自身の愛するテキスタイルや調度品を室内に自由に飾り、
女性像と共に描き続けました。(マティスの故郷はテキスタイルで名高く、憧れや造詣が深かったとの事。)

この展覧会では、彼らがどうやって「楽園」を創り上げ、作品へと昇華させていったのかを検証しています。
たくさんの魅力的作品や資料が鑑賞出来ます。


その楽園は、彼らのモチーフ、制作場所であると共に住処でもあります。 

そんな理想空間に身を置き描き続けた画家達の事を考えながら、箱根の自然を歩き、楽園を想った時間でした。 


(ちなみに、副題の邦題は「もう一つの楽園」ですが、 英語では“Visions of the Ideal“、仏語では
”Les Paradis artificiels”(=造られた(人工的な)楽園)となります。 ”artificiel” には様々なニュアンスも
あり、とてもフランス的。タイトルの付け方には各々の国の文化が感じられて 興味深いです。
こんな点についても、また書いてみたいと思っています。 )


そして、展覧会鑑賞後は、美術館併設の「森の遊歩道」へ。いろいろな植物とも遭遇。心地よい自然の中を歩き、
リフレッシュしました。
 
シャンパンゴールドのススキの原野に埋もれ、画家達の事、絵や写真・自分の行く道を想い、何も考えずに
ひたすらシャッターを押した一日。

こうやって、日常の中の幸せを発見し、身を任せているうちに、どんどん秋も深まって行きます。


「モネとマティス - もう一つの楽園」11月3日まで。