<三岸節子について(日本人油彩画家 1905〜1999)>
三岸節子巡礼。
20世紀の終わり、「本気で絵を描こう」と思い始めて少し経った頃。
三岸節子の絵に衝撃を受け、作品を追いかけた時期がありました。
華やかさ・鮮やかさと潔さ、そして力強さに憧れ、フランスや花を描く日本人離れした独特な作風に魅せられ。
それからの長い年月、その事をすっかり忘れていましたが。
先日、所用で岐阜へ行く際に思い出し、20年ぶりに三岸節子の作品を観に2つの美術館へ行く事にしました。
このチャンスに、久しぶりにもう一度観てみたいと。
三岸作品を多く所蔵する一宮三岸節子記念美術館と、名古屋の堀美術館です。
作品群の前で佇みながら、改めて原点に立ち戻りつつ、ゆっくりとこの20年間を思い。自分の中に眠っていた
ものを見つめ直してみました。
最初に出会った時の、閃光のような煌めきと憧れ。惹きつけられる想い。
そして、それがいつの間にか遠い感覚となり、新たに出会うものに魅かれながら。私は新しいステップを
踏み出したのでした。
そうやって、感覚と気持ちは常に変わって行くのでしょう。でも、自分の本質と原点、根っこにあるものは
変わらない。惹きつけられる対象も、きっと永遠。
彼女の作品が自分に与えた影響は何だったのだろう?
そんな事を、今の時点で考えてみています。
そしてそれを認識した上で、私はこれからどうなっていくのでしょう?楽しみでもあり。全てがまだまだ
未知数。
※ 愛知・一宮にある三岸節子美術館は、その頃何度も通った場所。
※ 名古屋の堀美術館。閉館したヒマラヤ美術館所蔵の三岸作品の大半がこの美術館にあると知り、急遽名古屋へ。
小さな美術館ながら収蔵作品は秀逸。藤田嗣治や三岸節子等々、20世紀に活躍した日本人画家の洋画・日本画を
ゆっくり鑑賞出来ます。